研究課題/領域番号 |
25463179
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加来 真人 広島大学, 大学病院, 講師 (10325194)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 再生医療 / MSC / 凍結保存 / 磁場 / プログラムフリーザー |
研究概要 |
平成25年度は磁場を利用したプログラムフリーザを用いてMSCの凍結保存における至適条件を決定した。最終到達温度は高すぎると細胞内の水分子が十分脱水されず、凍害原因となり、逆に低すぎると過度に脱水されてしまうため、細胞にダメージを与えてしまうため、非常に重要である。植氷時間は凍結保存液と細胞をなじませ、細胞内外の浸透圧を等しくさせると考えられている。凍結中に付与する磁場は、細胞内の水分子を均等に浸透させることにより、水分子のクラスター化とその後の細胞膜破壊を防止する。本研究の結果、最終到達温度-30℃、植氷時間15分、磁場強度0.1mTにおいて解凍後のMSCの生存率と増殖能が最大値をとることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時の計画通り、まずは細胞レベルにおいてMSCの長期凍結保存に対する至適条件を検索し、決定することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、凍害防止剤としてDMSO以外の物質にも焦点をあてて研究を行う。また、凍結後のMSCを用いて動物実験を行い、移植したMSCが骨再生に及ぼす影響を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度はMSCの至適条件を決定するに十分の補助金をいただき、次年度よりMSC採取のためにラットやその飼育費が必要であるが、まだその研究に着手できていなかったため。 繰越金額は1655円と少い金額ではあるが、これを本年度の補助金と合わせた上で、研究計画であるMSC採取のためにラットやその飼育費、および培養液や凍害防止剤の購入に使用する。
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