Stromal cell-derived factor 1 α (SDF1)は胎生期には心臓や大血管の発生に関与し、成体では骨髄におけるB細胞の分化・維持に必須であることが知られている。また間葉系幹細胞(MSC)・血管内皮細胞の遊走を強力に誘導する。そこで歯周組織の恒常性維持や再生に関与していることが予想された。 我々は歯根膜細胞におけるSDF1の発現とその調節機構について解析を行った。その結果、歯根膜細胞はSDF1を発現し、その受容体であるCXCR4の発現も発現しMSCの遊走誘導を促進した。このSDF1はFGF-2の投与により抑制されたため、その抑制機構のメカニズムについて解析中である。
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