研究課題/領域番号 |
25463185
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
黒田 晋吾 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40332796)
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研究分担者 |
田中 栄二 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40273693)
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研究期間 (年度) |
2013 – 2015
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キーワード | ナノ加工インプラント / メカニカルストレス / マイクロアレイ |
研究実績の概要 |
ナノ加工したチタンインプラント周囲における骨治癒のメカニズムの解明と、その骨治癒促進に関連する遺伝子の検索を目的として以下の研究を実施した。 (1)チタン合金(Ti-6Al-4V)製のミニスクリユー(直径1.4mm、長さ3.0mm)を製作し、その表面を濃硫酸と過酸化水素水の混合液に30分浸漬し、表面加工を施した。このナノ加工スクリューと加工を施していないスクリューをラットの脛骨にそれぞれ2本ずつ植立した。 (2)処置日から右側脛骨にのみ低出力超音波(Osteosonic、伊藤超短波株式会社、東京)を1日1回15分間照射した。超音波の特性としては、定格周波数50/60Hz、出力30mW/㎠、パルスレート20%、発振周波数1.0MHzに設定した。処置から1、3、5、7日後にミニスクリューおよび周囲の骨組織を採取した。 (3)採取した組織からRNAを抽出し、イルミナ社のマイクロアレイを用いて、発現遺伝子のプロファイリングを行った。 上記の研究結果として、(1)ミニスクリュー植立後の低出力超音波の照射により、インプラントー骨間の接触面積が増大し、オステオインテグレーションが強靭に形成されていた。チタン表面のナノ加工については、無加工の場合と比較して骨の形成が早く、インプラントー骨間の接触面積も飛躍的に増大した。マイクロアレイを用いた発現遺伝子の検索では、DermatopontinとVAP-1(Vascular adhesion protein 1)の遺伝子発現レベルが飛躍的に増大することが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定に沿って、おおむね順調に進行している。
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