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2013 年度 実施状況報告書

消化器内科的アプローチによる咀嚼筋障害の根本療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25463191
研究機関鹿児島大学

研究代表者

高田 寛子  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (80634229)

研究分担者 大牟禮 治人  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (00404484)
永山 邦宏  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60583458)
宮脇 正一  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80295807)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード歯科矯正学 / 咀嚼 / 消化管ホルモン / 消化管運動 / 咀嚼筋障害
研究概要

本研究の目的は、健康な成人男性と咀嚼筋障害を有する男性患者を対象に両群の上部消化管症状や機能の違いを解明し、咀嚼筋障害の症状と上部消化管の症状や機能に相関があるのかを検証することである。まず、本年度は咀嚼が消化管機能に及ぼす影響を特に上部消化管症状について検討した。咬合接触が少なく、弱い咬合力を示すことから咀嚼機能が低下している開咬患者は上部消化管症状が多いことが予想されるため、開咬患者の上部消化管症状、咬合力、咬合接触面積および唾液流出率を調べ、正常咬合者と比較した。対象は、鹿児島大学歯学部附属病院矯正歯科を受診した開咬を呈する不正咬合患者16名(開咬群:女性、平均年齢25.2±6.9歳)、個性正常咬合の者15名(対照群:女性、平均年齢24.7±1.9歳)である。QUESTとFSSGの2種類の質問紙を用いてGERD症状を調べ、咬合力、咬合接触面積と安静時の唾液流出率の測定を行ったところ、開咬群では、対照群に比べ、QUESTおよびFSSGの値は有意に高かった。FSSGにおいてGERD陽性と診断される8点以上のスコアを認めた者の割合も開咬群の方が有意に高かった。また、開咬群の方が咬合力や咬合接触面積は有意に小さく、唾液流出率は有意に低かった。以上から、咀嚼機能が低下した者では上部消化管疾患が多くなる可能性が示唆された。咀嚼機能の改善によりそれらの上部消化器症状が改善したとの報告があることから、開咬患者のような不正咬合患者でも矯正治療で咀嚼機能を改善することにより、上部消化管症状が改善する可能性が考えられた。現在、上部消化管機能について詳しく調べるために13C呼気試験、胃電図、咀嚼筋活動、血糖値、血中ホルモン濃度を調べるために実験設備や測定機器の導入や手技の準備を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

胃電図や13C呼気試験や咀嚼筋活動等の測定はこれまでの我々の先行研究で行っていたが、血中ホルモン濃度の測定は行っていなかったため、その手技や測定方法の確立に時間がかかった。また、それに合わせて、実験設備や測定機器の導入や研究室の環境整備を行うことに時間がかかった。

今後の研究の推進方策

平成25年度は咀嚼が消化管ホルモンなどの内分泌機能に与える影響に関しては一部未達成の項目が残った。これらの項目については、次年度以降に先行研究と同様な実験系でデータ収集を行うため、それらの実験中に追加のデータ採取を行っていく予定であり
、それに伴う消化管ホルモンの測定費用等として使用する予定である。

次年度の研究費の使用計画

当該年度は実験で使用する物品を主に購入した。高額な機器は共同で使用する予定であるため、研究分担者と共同で購入したり、消耗品等は品質は同等でも安価なものを選んだりしたたことと、被験者がまだ少ないため、謝金等が予定額よりも低くなったことが次年度使用額が生じた理由と思われる。
今後はこれまで確立した実験系で、データの採取を行っていく予定のため、消耗品および物品の購入や被験者の謝金に主に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 開咬患者の胃食道逆流症状について-質問紙調査による検討-2014

    • 著者名/発表者名
      髙田 寛子
    • 学会等名
      第9回九州矯正歯科学会
    • 発表場所
      沖縄県市町村自治会館
    • 年月日
      20140208-20140209

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公開日: 2015-05-28  

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