研究課題/領域番号 |
25463208
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
原田 京子 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (80434794)
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研究分担者 |
河合 咲希 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70707067)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 乳歯歯髄 / HSP |
研究概要 |
平成25年度は、heat shockを乳歯歯髄由来細胞に単独処置した後、まず細胞形態変化、増殖率および生存率に対する影響について検討を行った。 実験に先立ち、まずは加えるheat shockの条件について検討を行った。heat shock39℃、40℃、41℃、42℃について検討し、heat shockを加えた後の培養条件についても、37℃0分、30分、60分、90分について検討した。その結果、39℃~40℃のheat shockを与え、その後37℃で30~60分培養した細胞は、無刺激のものと比較して、細胞増殖能に影響がみられないことを確認した。 さらに、細胞保護において重要であるとされるheat shock protein(HSP)の産生について検討を行った。HSPの産生能についても、heat shockを与える時間やその後の場合用条件によって、HSPの産生能に変化がみられることを確認した。 40℃30分のheat shockを与えた後、37℃1時間で培養を行った乳歯歯髄由来細胞において、heat shock protein A1の遺伝子発現が最も増強することがRT-PCRにより明らかとなった。一方、heat shock protein A4の遺伝子発現には変化がみられなかった。また、タンパク発現についてELISA kitを用いて検討を行った結果、HSP70の産生増強が確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に計画していた実験内容についてはほぼ完了しており、また、仮説に沿った結果を得られているため、本実験はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、増加のみられたHSP発現に焦点を絞り、そのメカニズムについて解析を進めていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画していたアッセイのコンディショニングに予定以上の回数が必要となり、年度内に結果を出すことができなかったため。 実験自体は滞りなく順調である。本実験の条件が整い次第、適切な抗体・試薬を再検討して発注し、それに次年度使用額をあてる予定である。
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