研究課題/領域番号 |
25463247
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
桃田 幸弘 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (00304543)
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研究分担者 |
東 雅之 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20144983)
茂木 勝美 徳島大学, 大学病院, 助教 (20335805)
高野 栄之 徳島大学, 大学病院, 医員 (30380091)
富岡 重正 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70188770)
松本 文博 徳島大学, 大学病院, 講師 (70229566)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 口腔顔面痛 |
研究概要 |
口腔顎顔面領域の慢性疼痛を主症候とする疾患には器質的異常を認めず、病因を特定することも困難であるものが存在し、その診断ならびに治療には苦慮することも多い。持続性特発性顔面痛(非定型顔面痛、非定型歯痛)、複雑局所痛症候群(反射性交感神経性ジストロフィー、カウザルギー)、顎関節症V型、舌痛症などがこれに該当する。近年、これら疾患は口腔顔面痛として新たに枠組みされ、歯科口腔外科学・歯科麻酔学・歯科心身医学などの学問分野から注目され、病因・病態の解析や新規治療法の開発が鋭意進められているが、未だ解決されていない。そこで、応募者らは本疾患の一つである舌痛症を臨床統計学的に検討し、その病因・病態に自律神経系の異常(副交感神経活動に比べて交感神経活動の亢進)が関与している可能性を指摘した。さらに、治療法として直線偏光近赤外線星状神経節近傍照射法(以下SGL)を提案し、SGLが自律神経系を正常化(交感・副交感神経活動を均衡化)することも報告した。(桃田幸弘,他:舌痛を訴える患者について考える.四国歯誌 23(2):133-137,2011.)また、病態解析手法として心拍間変異分析法(心拍間の変異から自律神経活動を分析する方法、以下HRV分析)を提案した。すなわち、SGL前後にHRV分析を行い、自律神経系の不安定性(SGLによって交感神経活動亢進状態が早期に是正されること)とSGLの治療効果が相関していることを見出し、病態解析手法としてHRV分析の有用性を報告した。(Momota Y, et al. Frequency Analysis of Heart Rate Variability: A Useful Assessment Tool of Linearly Polarized Near-Infrared Irradiation to Stellate Ganglion Area for Burning Mouth Syndrome. Pain Med 2012; in press.)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験計画をおおむね予定通り遂行できていると考えられる。成果に関しては論文作成中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、さらなるデータ取得のため、臨床データを増やしていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度においても、新規対象者に対し、引き続きデータ取得を予定している。参加予定人数は100人を予定している。新規対象者に対する消耗品購入代等のため、次年度使用額が生じた。 小型脳波センサーおよび光トポグラフィを用いてデータ取得を進めていく予定である。その際に発生する必要消耗品の購入を予定している。
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