口腔連鎖球菌についてフッ化物耐性遺伝子(eriCとcrcB)の分布を調べた。相同性検索の結果、18種の口腔細菌には2種類のeriC(eriC1とeriC2)と2種類のcrcB(crcB1とcrcB2)が存在し、これらの分布型によって口腔連鎖球菌は3つに分けられた。グループ1にはeriC1のみ、グループ2にはeriC1とeriC2、グループ3にはeriC2、crcB1とcrcB2が存在した。グループ1と2に属する口腔連鎖球菌ではeriC1が、グループ3ではcrcB1とcrcB2がフッ化物耐性に関わっていた。口腔連鎖球菌のフッ化物耐性にはeriC1かcrcBのどちらかが関与していた。
|