近年、大規模災害時の身元不明者に対する個人識別を行うには、口腔内情報が有効であると言われている。本研究では、データウェアハウスを用いた個人識別の可能性を評価した。 個人識別は歯科処置履歴による検索と、歯科処置履歴に初診時の口腔内情報を含めた検索について評価した結果、歯科処置履歴単独による検索では1個人にまで特定できなかった。この場合、初診時の歯式情報を検索条件に追加することで個人識別が可能であった。個人識別での重要な要因は検索クエリとして使用する歯数であった。このため、初診時の口腔内情報蓄積が有効である。
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