1.ヒト由来口腔上皮細胞、線維芽細胞、破骨前駆細胞および破骨細胞を培養後、細胞膜画分を抽出し、レジスチンを固定したアフィニティーカラムにより親和性の高いタンパク質では新規の受容体を同定できなかったため、磁気ビーズと修飾した合成レジスチンを用いてプルダウン法で受容体あるいはレジスチンと相互作用を持つ分子の同定を試みたが、レジスチンと親和性の非常に高い分子は同定されなかった。 2.口腔細菌の増殖に対するレジスチンの影響を検討するために、ペーパーディスクに濃度の異なるレジスチンを添加して阻止円の形成の観察を行ったところ、血中濃度を超えても阻止円の形成は認められなかったので、抗菌的な働きは確認されなかった。 3.ヒト由来口腔上皮細胞、線維芽細胞、破骨前駆細胞および破骨細胞をコントロール群(標準的な培養条件)、レジスチン処理群で培養後、細胞溶解物および培養上清中の歯周病に関連するサイトカイン量を比較したところ、有意な差は認められなかった。
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