口臭を亜鉛を含んだ洗口液で抑制するために、どのような口腔内細菌が亜鉛の影響を受けて減るのか、あるいは増えるのかを調べた。同時に、その洗口液の使用を継続すると耐性菌が出てくるのか、さらに、使用を停止するとすぐに元に戻ってしまうのかを実験によって確認した。培養液中に亜鉛を添加することで口腔内細菌の生育にどのような影響を与えるかという実験結果を合わせて、亜鉛洗口によって口臭の原因菌の一部、即ちPorphyromonas、Fusobacterium属細菌が有意に減少すること、また4週間を越えた使用で一部の菌が耐性を獲得すること、使用を停止して4週間ほどでもとの細菌叢に戻ることなどが明らかになった。
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