研究課題/領域番号 |
25463305
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中尾 久子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80164127)
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研究分担者 |
樗木 晶子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60216497)
宮園 真美 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10432907)
木下 由美子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30432925)
中島 充代 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60320389)
金岡 麻希 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50507796)
富岡 明子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20437627)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | がん患者 / 意思決定 / 看護者の役割 / 倫理教育 / IC |
研究概要 |
本研究では、研究期間において1.日本のがん医療の「悪いお知らせと患者の意思決定の過程」で看護師が直面する、悩む倫理的問題の認識、看護者としての判断や対処の特徴と背景因子 2.医療チーム内で、看護職として直面したり悩んだりした問題に対して、倫理的判断や対処を行う際に倫理教育(基礎教育、卒後教育)で役立った知識・技術・態度、および今後の看護倫理教育に必要な内容、方法を明らかにしたいと考えている。 平成25年度はがん医療・看護の倫理的問題、特に患者の意思決定に関して看護者が直面する、悩む問題の認識や対処に関する国内外の先行研究の文献検討を行なった。文献は、大学図書館の利用、可能なものはwebを用いるなど工夫して収集し、研究者間で検討を行なった。また、がん看護に従事する看護者に、1.患者の意思決定にする倫理的問題の認識、判断、対処、2.医療チームで倫理的判断や対処を行う際に看護師に必要な能力および今後の看護倫理教育に求められる内容について意見を聞いて仮説を検討した。 現在、これらの検討を通して、調査のための質問項目を作成している。 今後、質問紙調査を用いて量的調査を行う予定である。これにより、日本のがん医療の場で、悪い知らせを受けた患者の意思決定に関する影響因子、看護師の役割と望ましい支援の概要と関連性を明らかにすることができる。 この結果から、看護師が直面する、悩む患者の意思決定の支援に関する倫理的問題について調査する範囲を検討して質的調査を行うことを計画している。さらにはこれらの結果をもとに倫理教育を検討するため、本研究において基礎部分となる重要な調査と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献収集して検討を定期的に実施していること、およびがん医療に従事した経験を持つ看護者の意見を聞き、これらの検討から、倫理的問題の認識、看護者としての判断や対処の特徴と背景因子質問項目を検討・作成しており、申請書に記載した計画に沿ってほぼ順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、質問紙調査を用いて量的調査を行う予定である。病院特性と地域性等の条件を統計の専門家に相談して全国から対象病院を選択し、がん医療に従事する看護師を対象に質問紙による調査(一次調査)を行う。また、がん医療に関する認定看護師教育課程受講者、専門看護師教育課程の大学院生にも同様の調査(一次調査)を行う。データ集計を行い、分析および結果の検討を行う。 平成27年度は、この調査結果をもとに、背景、意思決定が及ぼす影響などを考慮して、対象の範囲を検討して、質的調査につなげることを計画している。さらにはこの結果をもとに倫理教育のあり方を検討する予定である。 研究の進行に応じて必要な研究者の補強を検討したい。
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