研究課題/領域番号 |
25463318
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
|
研究分担者 |
撫養 真紀子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (60611423)
柏木 聖代 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (80328088)
青松 棟吉 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30571343)
杉本 健太郎 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80724939)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 多職種連携 / 専門職倫理 / 役割認識 / 組織化 / 緩和ケアチーム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、医療において多職種が各々の専門性に基づく相互促進的な連携をするためには、どのような要件が整えばよいのか、組織化、役割認識、専門職倫理に焦点をあてその実態を明らかにすることである。今年度は、計画した3点の研究を遂行した。1点目に、多職種連携に関する研究を系統的に検討し、論文にまとめた。2点目は、研究会を開催し、薬剤師、理学療法士、看護師からチーム活動を通して明らかになった各職種の役割認識、専門職倫理について議論を行い、効果的な連携促進のための組織化の意義を明確化した。3点目は、がん医療分野で活躍する医療チーム活動における研究の実施である。研究の目的は、がん医療分野における医療チーム活動において、各職種が患者を中心においた医療のOutcomeをどのように考え、自身の職種における役割や専門職倫理をどのように認識し、サービスを選択、意思決定しているか、またその協働の実態を明らかにすることである。研究は、緩和ケアチーム活動のフィールドワークと、緩和ケアチームと関わる病棟看護師と緩和ケアチームのメンバーへの半構成的面接である。面接は、医療チームでの活動の実際と倫理的なジレンマを通して認識する自身の役割、専門職倫理と、より効果的な連携促進のための組織のあり方などについてである。多くの場合、チーム活動は、インターモデルでなされていることが多いが、複雑な症状が発症し、より専門性は発揮せざるを得ない場面や他の医療機関、専門チームとの関わりにおいてはトランスモデルでチームワークがなされていた。緩和ケアチームの活動における各専門職の語りでは、より効果的な多職種連携を推進するために組織化の重要性が語られた。引き続き、データ収集および分析を進めていく予定である
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って、がん領域における多職種連携に関する研究、国内外の情報収集を終了したため。
|
今後の研究の推進方策 |
現在、実施している研究を分析し、成果を学会発表するとともに、国内外の多職種連携の研究および教育内容などを検討し、これら研究の成果を踏まえた、医療機関における多職種連携教育における要件を提案する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初、調査は量的調査を考えていたため、その費用を計上したが、質的研究を採用したため、費用が抑えられたため。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成27年度が最終年となるため、研究の成果を踏まえ、効果的な多職種連携を促進するための教育プログラムの要素を抽出し実践に応用すること、および、研究成果を公表するための費用として活用していく。
|