研究課題/領域番号 |
25463323
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
川島 和代 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40157855)
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研究分担者 |
林 一美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (30279905)
橋本 智江 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (30515317)
木森 佳子 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30571476)
中田 弘子 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70551167)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 喀痰吸引 / 経管栄養 / 感染防御 / 介護職員 / 細菌の可視化 |
研究実績の概要 |
本科研費等で準備した機器等を用いて平成27年度までの過去5年間実施してきた石川県における介護職員による喀痰吸引等研修事業の講義「清潔保持と感染予防」の単元においては、感染管理認定看護師を起用し、細菌の可視化を意図的に取り入れてきた。その方法は、蛍光塗料を痰飛沫としてディスポーザブル手袋・エプロン・マスクに付着させ、ブラックライトを用いて着脱の方法を評価するものであった。受講者の研修終了後に実施したアンケートにおいて90~98%の者が感染予防に関する講義内容は現場で活用できると回答していた。この結果を踏まえ、細菌の可視化は介護職員の感染防御の知識・技術を高めるのに一定の効果が得られると考えた。 そこで、平成28年度の研究計画では、喀痰吸引等研修事業における講義内容の標準化に向けて細菌の可視化を盛り込むことを目的にDVDを作成し、その効果を明らかにすることである。まず、細菌の可視化について、喀痰に存在する病原微生物がイメージできるよう使用する材料の検討を行った。従来用いてきた蛍光塗料をブラックライトの光線で発光させる映像は高度な撮影技術が要求され、特に吸引器のスイッチ部分やチューブ内、皮膚に付着している映像を撮影することには限界があった。そこで、感染管理認定看護師の助言を得て、蛍光塗料ではなく食用色素(緑)が痰の可視化に効果的ではないかと撮影実験を繰り返した。食用色素(緑)は人体には無害かつ映像ではコントラストが明瞭なため、咳嗽によって痰が飛ぶ様子、手指に付着した痰が吸引器のスイッチ部分やチューブ内、皮膚に移染する状況を鮮明に撮影することが可能となった。喀痰吸引時の痰飛沫の皮膚への付着や周辺の機器等への移染を意識し手順を遵守すること、防護用具使用の必要性、十分な洗浄等の根拠を示すDVDを作成し講師(看護師)約60名に配布した。今後、DVDを用いた教育効果の評価を行う予定である。
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