研究課題/領域番号 |
25463326
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
灘波 浩子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (70453082)
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研究分担者 |
井上 直子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (60609270)
小池 敦 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10321316)
若林 たけ子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10381914)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 看護師 / 12時間夜勤 / 交代制勤務 |
研究概要 |
平成25年度は本調査の前段階として、健康女性2名を対象にアクティグラフ・ライフ顕微鏡を使用したプレ調査と、12時間2交代勤務体制を導入している3施設で平成24年度に実施した予備調査の結果を分析し、以下の結果を得た。 1.本調査で使用する機材の決定:覚醒―睡眠状況を測定する機材として、米国AMI社製アクティグラフをレンタルしてプレ調査を実施した。しかし、この調査において1週間の測定結果が記録されていない事態が発生した。原因をレンタル元(疲労科学研究所)に問い合わせたが解明できず、本調査におけるアクティグラフの使用を断念した。その代用機器としてHITACHI社製ライフ顕微鏡を候補としたが、この機器を使用した先行研究が見当たらなかったため、ライフ顕微鏡とアクティグラフを同条件で1週間装着して得られたデータを比較した。その結果、2つの機器で得られたデータには有意差がなかったことから、本調査で使用する機器をライフ顕微鏡に決定した。 2.機器装着場所の決定:アクティグラフおよびライフ顕微鏡は非利き手の手首に装着する時計型の装置だが、看護師の手首に機器を装着しては、看護業務に支障が生じる可能性がある。そのため、非利き手手首、非利き手上腕、非利き手側足首に装着してデータの比較を行い、装着場所を検討した。その結果、非利き手手首と上腕には有意差はなかったが、非利き手側足首は活動反応が有意に少なかった。そのため、本調査の機器装着場所は、非利き手上腕に決定した。 3.予備調査の結果より、12時間2交代制を導入している3施設の勤務形態は、夜勤2回、日中勤2回をセットした勤務(休・夜・夜・休・日中・日中・休)を基本クールとしていることがわかった。しかし、近年は、看護師の希望に応じて、夜勤や日中勤の回数を減らしたり、順序を変更したりして勤務表を作成していたため、本調査では看護師個々の状況に応じて対応する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初本調査で使用を予定していたアクティグラフ(米国AMI社製)が、プレ調査の段階で計測不能となる事態(原因不明)が発生した。そのため、急きょ代用できる機器(HITACHI社製ライフ顕微鏡)を選定し、アクティグラフで得られるデータと遜色ないことを確認するプレ調査を追加したために、予定していたよりも時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は予定通り、12時間夜勤二交代勤務体制で働く看護師への調査を行う。調査対象者は、12時間夜勤2交代勤務に従事する常勤看護師で新卒看護師を除く20歳代~30歳代、未婚者および既婚者・未就学児ありの看護師を募集する。調査は、夜勤を含む1週間、ライフ顕微鏡を装着してもらい、生活行動・睡眠状況、勤務帯別の活動状況・疲労度を測定する。 また、対象者の所属する施設の看護管理に対して、①現勤務体制継続の理由、②勤務体制システム整備、③組織体制について、インタビュー調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
プレ調査の段階で、調査機器の変更を余儀なくされたため、新しい調査機器の仕様および測定データの信頼性の確認に時間を要した。そのため、全体的に調査計画に遅れが生じ、対象者の所属する施設の看護管理者へのインタビュー調査を次年度に変更した。そのため、物品費として計上していたICレコーダ等の購入をしなかったことや、データ管理用のPC購入を見合わせたため、次年度使用額が生じた。 平成26年度に行う本調査に、看護管理者へのインタビュー調査を追加して行い、データ管理用のPC等必要物品を購入する。
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