研究課題/領域番号 |
25463328
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
撫養 真紀子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (60611423)
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研究分担者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
青山 ヒフミ 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80295740)
志田 京子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (20581763)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 職務満足 / 中堅看護師 / 中小規模病院 |
研究実績の概要 |
質的研究と文献検討を基に量的研究を行った。対象は承諾が得られた11病院の中堅看護師305名(回収率73.7%)であった。平均年齢は33.3±6.2歳、経験年数は10.1±4.1年であった。所属している病床数は99床以下32名(10.5%)、100~199床88名(28.9%)、200~299床81名(26.6%)、300~399床91名(29.8%)、400~499床6名(2.0%)で、299床以下が全体の6割を示していた。配属先は病棟219名(71.8%)で、次に外来29名(9.5%)、手術室26名(8.5%)であった。職務満足を従属変数、組織コミットメント、職場や仕事に関する項目、成人キャリア成熟を独立変数として、ステップワイズ法による重回帰分析を行った。その結果、「人生キャリア自律性」(β=0.231,p<0.001)、「情動的コミットメント」(β=0.202,p<0.001)、「現在の仕事は自分の能力向上になる」(β=0.180,p<0.001)、「現在の働き方」(β=0.148,p<0.001)、「勤務表作成時に個人の希望が通りやすい」(β=0.137,p<0.001)、「自分の能力が生かせる仕事」(β=0.129,p<0.05)、「勤務先の将来への不安がない」(β=0.107,p<0.05)、「能力開発のための研修の実施、その参加への支援」(β=0.097,p<0.05)であった。調整済みの決定係数は0.608で、中小規模病院の中堅看護師の職務満足はこの8変数で約60%が説明できることが明らかとなった。看護管理者からのインタビューと量的研究から中堅看護師の職務満足を促すことを目的とした看護管理者の支援プログラムは人生キャリア自律性を促すことが有効であると考えられた。狩野(2015)は「人生キャリア自律性」に上司からの情緒的サポートが影響することを示した。上司とのよい関係性の中で、仕事において自分の能力が生かせていると実感できる機会を与え、そのための相談窓口や中堅看護師同士が様々なことを語り合う場を作るなどの支援プログラムを開発した。
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