研究課題/領域番号 |
25463333
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
北島 洋子 奈良学園大学, 公私立大学の部局等, その他 (90582875)
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研究分担者 |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (00259194)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 社会人基礎力 / 職場適応 / 新人看護師 |
研究概要 |
本研究の目的は、新人看護師の社会人基礎力と看護実践力、職業経験の関係と、社会人基礎力が職場適応の促進、リアリティショックの緩和等に与える影響を明らかにすることである。平成25年度は以下を実施した。1.新人看護師が社会人基礎力を獲得した場合の帰結となる概念を測定する尺度を選定するために、新人看護師に関連する論文を収集し、関連する概念の探索を実施した。文献検討の結果、社会人基礎力は新人看護師の職場適応に影響を与える一要因となりうると推察された。しかし、職場適応の帰結は間接的に適応と不適応を測定している研究が多いことが明らかとなった。従って直接的に適応状態を測定する尺度の開発が必要であると考えられた。2.新人看護師の職場適応の尺度作成のため、新人看護師20名を対象としたインタビュー調査を実施した。なお、本調査は研究代表者の所属機関の研究倫理審査を受けて実施した。公立病院、民間病院から便宜的抽出法により選出した5施設のうち、4施設の看護管理者から調査協力の同意を得ることができた。看護管理者から対象者の紹介を受け、対象者の自由意志を尊重した方法によって調査参加の同意を得られた16名の新人看護師から、半構成的面接法によりインタビューを行った。インタビュー内容は許可を得て録音し逐語録に起こした後、個人が特定できない方法でコード化し、現在、質的記帰納的方法により分析を進めている状況にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、社会人基礎力の尺度の洗練を目的として新人看護師を対象とした質問し調査を実施する予定であった。しかし、社会人基礎力の質問紙調査は職場適応の尺度作成後に、それぞれの関係性を同時に検討した方が効率的と判断されたため、本年度は、社会人基礎力の帰結となる概念の検討と、新人看護師の職場適応の尺度の作成を優先させた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度中に新人看護師の職場適応の質的記述的分析を終了させる。さらに分析項目を尺度項目として洗練し、メンバーチェッキングによる項目妥当性の検討を行い尺度項目の精選を実施する。精選された項目から尺度を完成させ、内容妥当性の検討、基準関連妥当性、信頼性係数の算出、安定性、内的一貫性を確認する。その後、社会人基礎力と関連要因との関係性の検討を開始できるよう準備する。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品購入で使い切ることができなかった。 次年度使用額は472円と小額であるため、物品購入費等に充当する。
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