研究課題/領域番号 |
25463333
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
北島 洋子 奈良学園大学, 保健医療学部, 講師 (90582875)
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研究分担者 |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (00259194)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 社会人基礎力 / 新人看護師 / 職場適応 |
研究実績の概要 |
1.新人看護師への社会人基礎力アセスメント指標の検証【目的】社会人基礎力のアセスメント指標の、新人看護師への適用可能性を検証する。【方法】対象:新人看護師154名。期間:平成26年8月1日~12月31日。調査方法:無記名自記式質問紙法。調査内容:①社会人基礎力尺度、②看護実践力尺度、③日常生活経験および個人背景。分析方法:社会人基礎力のCronbach’sα係数を算出、新人看護師へのアセスメント指標としての適用可能性、関連要因との関係性を検討。倫理的配慮:大阪府立大学看護学研究倫理委員会の承認を受け実施。【結果】社会人基礎力36項目は内的整合性が示され、社会人基礎力と看護実践力の相関関係も認めた。社会人基礎力36項目は新人看護師にも使用可能なアセスメント指標であると確認された。 2.新人看護師の職場適応の尺度項目の表面妥当性の検討【目的】尺度項目の表面妥当性を明らかにする。【方法】対象:看護教育学の研究者5名。期間:平成26年11月。調査方法:グループインタビュー。分析方法:参加者の意見をもとに、新人看護師の職場適応尺度の項目の内容の妥当性、表現の明確性、回答のしやすさ、質問項目の順序の適切性について検討し項目を精錬した。倫理的配慮:大阪府立大学看護学研究倫理委員会の承認を受け実施。【結果】職場適応行動98項目、職場適応状態54項目に洗練され表面妥当性が高まった。 3.新人看護師の職場適応尺度の内容妥当性の検討【目的】尺度項目の内容妥当性を明らかにする。【方法】対象:看護教育学の研究者9名。期間:平成27年2月から3月。調査方法:無記名自記式質問紙にて項目の内容妥当性について回答を求めI-CVIを算出する。倫理的配慮:大阪府立大学看護学研究倫理委員会の承認を受け実施。【結果】尺度項目は、職場適応行動82項目、職場適応状態51項目の尺度として、内容妥当性を確保して再構成された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の調査により、社会人基礎力の項目の新人看護師への適用可能性が確認された。これにより、職場適応尺度が完成すれば社会人基礎力と職場適応の関係性を確認することが可能となる。 さらに、職場適応の尺度開発も、質的帰納的研究による概念抽出、抽出された尺度項目の表面妥当性、内容妥当性の検討が終了し、平成27年度は尺度開発の最終段階の尺度の信頼性と妥当性の検証の段階に入る。これは当初の計画通りの進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
職場適応の尺度開発について、本年度は尺度開発の最終段階の尺度の信頼性と妥当性の検証の段階に入る。無作為標本抽出法により抽出した新人看護師約800名を対象に、無記名自記式の調査票を送付し、構成概念妥当性、内的整合性、基準関連妥当性、安定性を検証する。 職場適応尺度の信頼性と妥当性が確認されたら、次の段階として、社会人基礎力との関係性の検証を実施する。無作為標本抽出法により約500名の新人看護師を対象とし、無記名自記式の調査票を送付し、社会人基礎力と職場適応、その他の関連要因との関係性を明らかにする。
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