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2014 年度 実施状況報告書

死に逝く患者への看護ケアにおける看護学生の死の認知モデルの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 25463334
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

鹿村 眞理子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10143207)

研究分担者 水田 真由美  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00300377)
坂本 由希子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (20342272)
岩根 直美  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (90554527)
前田 祥子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (70587823)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード死にゆく患者への看護ケア / 死にゆく患者のケアの認知 / モデル開発 / 看護学生
研究実績の概要

昨年度に前段階として、関連要因を明らかにするために収集したデータを用いた。質問項目は、自意識21項目、多次元共感性24項目、援助規範意識29項目、死に対する態度改訂版(DAP-R)日本語版27項目、看護学生の死にゆく患者のケアの認知(自作)、属性、死についての経験であった。
看護学生の死に対する認知は死にゆく患者のケアと結びついていたので、看護学生の死の認知とは別の看護学生の死にゆく患者のケアの認知という概念として捉え直し、「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」モデルを作成した。「自意識」の「公的自意識」と「私的自意識」、「多次元共感性」の「想像性」「他者指向的反応」「視点取得」「自己指向的反応」、及び「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」の「ケアの志向」「ケアの回避」を変数として投入した結果、死にゆく患者のケアにおける看護学生の死の認知モデルを作成した。
共分散構造分析の結果、最適モデルの適合度は、GFI=0.979、AGFI=0.952、CFI=0.970、RMSEA=0.059であった。これらは、適合度基準を満たしモデルとしての有効性を示した。看護学生の死にゆく患者のケアの認知は、自意識の「公的自意識」「私的自意識」と多次元共感性の「自己指向的反応」「想像性」「他者指向的反応」「視点取得」及び看護学生の死にゆく患者のケアの認知の「ケアの志向」「ケアの回避」から成り立っていた。
ケアの行動化には「自意識」が関与し、ケアを行う状況が「公的自意識」の結果予測で、できるという自己評価であれば「ケアの志向」に、難しいという自己評価であれば「ケアの回避」に働く可能性が示唆された。「他者指向的反応」の共感的反応がケアを行うことに方向づけをし、「ケアの志向」を促すことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度、関東地方10校、近畿地方8校看護系大学の学生3学年から4学年を対象とした調査により得たデータ用いて、「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」モデルを作成した。
「死に対する態度改訂版」及び「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」の各下位尺度の各得点と影響因子である「自意識」「援助規範意識」「多次元共感性」の各下位尺度との各得点Pearsonの積率相関係数を求め、共分散構造分析の結果、適合度基準を満たしモデルとしての有効性を示した「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」モデルを開発することができた。

今後の研究の推進方策

「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」モデルを開発することができたので、このモデルに影響を与えると思われる要因についても検討する。死にゆく患者への看護ケアについての教育プログラムを具体的に立案する。教育プログラムの実施前後によるモデルの違いについて検討し、モデルについての評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

教育プログラムを作成するための資料収集、教育機材の購入、学会発表のための旅費等が必要になる。

次年度使用額の使用計画

教育資料としての図書の購入、文献のコピー。さらに、データを解析するための統計ソフトの購入。教材作成のためのトナー代、USB、ハードディスクの購入など。資料作成のためのデータ整理の人件費。学会発表のための旅費などを考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「看護学生の死にゆく患者のケアの認知」モデルの作成の試み2014

    • 著者名/発表者名
      鹿村眞理子
    • 学会等名
      第20回日本臨床死生学会
    • 発表場所
      川崎市産業振興会館
    • 年月日
      2014-11-29 – 2014-11-30

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公開日: 2016-05-27  

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