研究課題/領域番号 |
25463355
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
中山 栄純 北里大学, 看護学部, 准教授 (70326081)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 看護技術 / e-learning / 自己学習支援 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、前年度末に実施した学生、担当教員からのヒアリングに基づき①学習記録のフォーマットを必要最小限にし、学生が1クリックで登録を終えるよう操作性の簡便化②教員が学習記録を技術カテゴリーごとに並べ替えるほか、検索もできるようサポート機能の充実を実施して、運用を開始した。 その結果、以下の点が具体的に明らかとなった。①前年度から引き続き今年度も学習記録を行った学生からは操作性が改善されたという評価を得た。②2年生前期について学習記録を書き込んだ学生数、書き込み件数とも増加した。③本年度はじめてシステムを使用した1年生については、前年度1年生との比較で書き込んだ学生数、書き込み件数はともに減少した。④学習記録内容について記録文字数の増加などの明らかな変化は見られなかった。 以上の結果より今回のデータからは操作の簡便化を反映した顕著な変化は見られなかった。ただ、比較検討している対象(学生)が異なりその特性も異なる可能性があること、各学習記録の内容に関する質的な検討はまだ途中であることから、今後もこの理由についてより詳細な検討を進めていく。 さらに今までの検討から、学生は自己学習の記録を残すことの意味自体を十分に理解していない可能性が示唆され、実際の授業内で提出しているレポートと混同している者も少なくなかった。したがって、学生に対しては自己学習に取り組む意味、そしてその内容を整理して記録する意味、残した記録を経時的に活用していくことのメリットなどを強調し、自己学習支援システムを使うことで自らの自己学習の取り組みにメリットが実感できるような仕掛けを引き続き検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(理由) 自己学習支援システムを使用する際の煩雑な操作性の問題を解消することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
(今後の研究の推進方策) 操作性の問題が解消できたことで、今後はいかにして学生のやる気を引き出すか、そのためにどのような工夫ができるかに焦点を絞って研究を進めていき、可能な範囲でのシステムの改善を行う。そしてその改善が本当に学生に有意義だったかについて、利用状況、学習記録の内容、学生へのアンケート結果などからその有効性について引き続き評価を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
システム改善費が予想より安価だったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度のシステム改善費として使用する。
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