研究課題/領域番号 |
25463360
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山崎 あけみ 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90273507)
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研究分担者 |
峰 博子 地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 看護師 (60450235)
津村 明美 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (90595969)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 家族看護 / 継続教育 / 現任教育 |
研究実績の概要 |
共同研究者・研究協力者の所属する6施設(地域医療支援病院・がん専門病院・小児専門病院・ケアミックス型病院など)を中心にケーススタディ研修を実施した。中堅看護職に対して 院内教育担当者(専門看護師・認定看護師・教育担当看護職など)により約半年かけて90分×4回実施する本ケーススタディ研修のプロトコールは 確定したと言える。
そこでこれまでの研究成果の報告として、ケーススタディ研修プログラムに関する評価研究に関するデータについて、2つの国際学会で発表した。また今年度は、確定したプロトコールのケーススタディ研修を実施した3施設を介入群(N=20)・同様の内容を外部講師により講義を実施した1施設(N=21)を対照群として、研修受講前(time1)研修受講直後(time2)研修から1か月後(time3)の3回測定による準実験研究デザインにより検証した。量的データ(事前事後評価の測定をFINC-NA日本語版を用いて)・質的データ(研修後のアンケート・自由記載欄の分析)の両側面から評価指標を用いて、repeated measures ANOVAで分析した結果として、研修の違いとtimeの交互作用効果のあったのは、FINC-NA下位尺度のうち、B-scoreのみであった。即ち、ケーススタディ研修を実施すると、家族を負担に思う気持ちを軽減させる効果が、研修受講前に比較すると、直後と1か月後に見られた。現在、論文投稿の準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画段階より、家族研修の事後評価として、インタビューによるものは多いが、客観的指標での評価が少ないので本研究では 表記のようにFINC-NA日本語版を用いて定量的な測定を実施した。しかし、研修実施者・受講者からの声は、自由記載だけではデータが表層的で フォーカスグループインタビューなどを次年度まで研究を計画し 実施する必要性があると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、引き続き家族看護研修の実施を各施設において行う。また合わせてフォーカスグループインタビューによって 研修実施者にはどのような点が実施上困難であったのか、また、研修参加者にはなにが役立ったのか など聞き取りを行なう。
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次年度使用額が生じた理由 |
研修実施者・受講者からの声は、自由記載だけではデータが表層的で フォーカスグループインタビューなどを次年度まで研究を計画し 実施する必要性があると判断している。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、引き続き家族看護研修の実施を各施設において行う。また合わせてフォーカスグループインタビューによって 研修実施者にはどのような点が実施上困難であったのか、また、研修参加者にはなにが役立ったのか など聞き取りを行なう。ケーススタディ研修を実施して3年目になる1施設において、4名の研修実施者と6名の研修参加者に対して 実施予定である。当該施設の看護研究倫理委員会にインタビューについての研究計画を6月に提出し承認を得られ次第 データを収集する予定である。
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