研究課題/領域番号 |
25463361
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
塚本 尚子 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (40283072)
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研究分担者 |
舩木 由香 関東学院大学, 看護学部, 講師 (10389942)
平田 明美 関東学院大学, 看護学部, 教授 (00444943)
片桐 由紀子 (亀野由紀子) 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (60634657) [辞退]
金久保 愛子 上智大学, 総合人間科学部, 助教 (50383683) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 組織風土 / 看護師 |
研究実績の概要 |
良い組織風土は、患者に良質のケアを創造し、さらには看護職自身が高い動機づけをもってケアに専心することに結びつく。しかしながら、どのようにすれば良い組織風土を作り出すことができるかについては、明らかでない現状がある。本研究では病棟風土に着眼し、現状を調査し、変容させることが可能な要因を探り、それに基づいて簡便な病棟風土診断プログラムの構築を試みた。 2つの調査を展開した。ひとつは、現在よい病棟風土を形成していると考えられる病棟の看護師長および病棟スタッフを対象とする面接調査であり、もうひとつは、「コントロール感」「モラール」を主変数として、関係探索的デザインで質問紙を用いた調査研究である。平成25年度は、看護師長を含む12名の看護師への面接調査を実施し、成果について平成26年の日本看護研究学会、看護管理学会において発表した。平成26度には、9施設より調査実施の許可を得て、2710名の看護職に質問紙を配布し1188通の返送を得た。組織風土尺度には性差はなく、職位による有意差、病棟特性による有意差 があった。探索的に変数に含めた病棟の日常にある要素との関連では、病棟が整理整頓されているかどうか、病棟の係り配分等、想定 したすべての要因間で組織風土変数との間に有意差がみられ平成27年看護研究学会、健康心理学会、看護管理学会で発表した。平成27年度はさらに詳細は分析を行い、病棟風土を規定する要因の探索を実施した。平成28年度は、学内業務によって研究を進めることができず、一年間延長した。平成29年度は、これまでの成果を元に、看護師長が自病棟の特徴を入力することで、その風土が診断でき、どこに改善の可能性があるかを見ることができる簡便な評価ツールを構築した。改善の余地は残されているが、今後これを基盤として、より有効なツールへと発展させていく予定である。
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