本研究では高齢者脳血管障害患者に対し近赤外線分光法NIRSによる脳血流モニタリングを行い、看護ケア行動の脳血流に対する影響とせん妄との関係を明らかにし、脳血流変化を視野に入れた新たなせん妄マネジメントを確立することを目的とした。しかしながら、せん妄リスクの高い高齢脳血管障害患者は認知機能低下を併発していることが多く、また、携帯型NIRSプローブを前頭部に長時間貼付すること等により、協力者が得られず、成果を見いだせないまま研究期間が終了となった。 携帯型NIRS装置自体は優れたツールであるため、高齢者患者を対象とするためには研究プロトコールの再構築を行い、引き続き研究を継続していく予定である。
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