研究課題/領域番号 |
25463415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
田村 眞由美 宮崎大学, 医学部, 講師 (00506272)
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研究分担者 |
由谷 茂 久留米大学がんワクチンセンター, 付置研究所, 准教授 (20279160)
山田 亮 久留米大学, 付置研究所, 教授 (50158177)
末次 典恵 佐賀大学, 医学部, 講師 (60363355)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | がんペプチドワクチン / 患者支援システムの構築 / がん患者への援助 |
研究概要 |
本プロジェクトの目的は、先端医療であるがんペプチドワクチン(以下がんワクチン)療法を受けている患者の生活を支えQOL 向上に寄与できる患者支援システムを構築することである。そのために、がんワクチン療法を受けている患者・家族の現状を調査し、問題点などを明らかにし、解決策、支援策を看護の視点に立って明らかにする必要がある。 その第一段階として、「がんワクチンを受けている患者の体験」というテーマで研究し、2014年2月の第28回日本がん看護学会学術集会において発表した。この研究は、がんワクチン療法を受けている膵臓がん患者8名のインタビューから得られた結果を分析し、まとめたものである。自由診療でがんワクチンを受ける患者は、他に治療がないという状況を受けとめ、経済的・体力的問題を抱えながらも疾病や治療と向き合い、がんワクチンを受けられることになって「ホッとしている」状況ができるだけ延長されることを望んでいることが分かった。この研究は今後看護雑誌に投稿する予定で、現在論文としてまとめている所である。しかし、8名のがん患者へのインタビューはがんワクチン治療中の1回のみであったため、現実にがんワクチンを受けながら日々の生活を送っている患者の体験について十分に把握できたかどうか疑問が残った。 そこで、更に患者の状況を詳細に把握し、患者・家族への援助について考察し、支援システムの構築の基礎資料とするために、「がんペプチドワクチンを受けている患者への援助の検討」というテーマで次の研究を計画しており、2014年3月時点で、倫理審査の申請中である。 今後は患者・家族への具体的な援助の内容・方法を考え、実施し、評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H25年度中には、がんワクチン療法を受ける患者の体験を明らかにして、支援の方向性を見いだすことまでを計画していたが、患者ががんワクチンを受けながら生活している状況の把握が十分でなく、具体的援助までを考えることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
H26年度中に患者への援助について、実行可能な方策を考え、一部は実施できるようにしたいと考えている。援助の例としては、がんワクチンセンター内での看護援助の向上のためのリサーチナースへの啓発、患者支援のための小冊子作りやインターネットによる情報の発信、がんワクチンセンターと市中病院との連携、自治体への協力依頼、などである。H27年度に援助の実施と評価を行うこととする。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度購入予定であった物品等(プロジェクター、統計ソフトなど)の実際的な製品の検討が遅れたため、購入を次年度に見送ったため。また、計画が遅延し、人件費などが発生しなかったため。 物品等(プロジェクター、統計ソフトなど)の購入。 人件費などを適切に使用する。
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