研究課題/領域番号 |
25463418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
菅原 よしえ 宮城大学, 看護学部, 准教授 (60315570)
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研究分担者 |
森 一恵 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10210113)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | がん看護 / 乳がん / 配偶者 / 役割 / 看護介入 |
研究概要 |
本研究の目的は、乳がん患者の配偶者の心理的安定を図るとともに、妻の乳がん治療における配偶者の役割を認識できるような看護介入を開発し、その有効性を評価することである。 平成25年度前半では、通常の看護を受けている配偶者(対照群)のデータ収集を行った。また、並行して文献検討および予備調査の結果をもとに、介入プログラムの具体的な手順と教育資料作成を行った。平成25年度後半では、考案した介入プログラムを実施し介入群のデータを収集した。プログラムの内容は、介入1回目は、医療者から受けた病状説明の配偶者の理解を確認しながら、知識の提供を行う。教育資料を用いて提供する知識は、がん患者、家族の正常な心理反応について、乳がん疾患と治療について、家族内のコミュニケーション方法についてである。また、配偶者の病状や治療を、妻の疾患と治療状況にあわせて適切に解釈できるよう認知的支援を行う。さらに、配偶者の感情状態に焦点をあてながら、配偶者の思いを聴き、配偶者自身が自分の感情状態に気づくよう支援する。介入2回目は、配偶者の反応を確認しながら、治療や療養に関する知識の提供を行う。教育資料を用いて提供する知識は、乳がん患者の治療に伴う症状、術後障害について、がん患者と家族に対するサポート資源についてである。平成26年3月で介入群約20名の協力を得ることができた。このプログラムはグループ療法では対応しにくい乳がん患者の配偶者の多様性に対して援助が可能であり、乳がん配偶者の関心も高くデータ収集がすすめられた。 平成26年度は対照群と介入群の評価指標の比較検討をすすめる予定である。配偶者への支援を強化することによる配偶者及び乳がん患者への効果について明らかにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
介入プログラムを考案し、ほぼ予定通りデータ収集を行ったが、データの欠損等の検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでに得た対照群と介入群のデータをもとに、介入プログラムの評価検討ををすすめる予定である。また、検討により得られた知見を学術集会等で発表し、検討を深める。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度助成金の残金が生じた理由は、ほぼ予定通りデータ収集を行ったが、データ内容の検討後の追加データ収集までに至らなかったためである。 H26年度には追加データ収集および学術集会等での発表を行う予定であり、交通費としてH26年度助成金予算に加えて使用する。
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