研究課題/領域番号 |
25463419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
有永 洋子 福島県立医科大学, 看護学部, 助教 (90620667)
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研究分担者 |
佐藤 冨美子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40297388)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 乳がん / リンパ浮腫 / セルフケア / バイオインピーダンス / 皮膚保湿 / 介入研究 / エクササイズ / ラジオ体操 |
研究概要 |
本研究は、Phase2研究で患側上肢体積を減少させる可能性があると考えられた1日約10分のセルフケアプログラムの効果をサンプルサイズを増やし、更に信頼性のあるツールを用いて評価することを目的とする。 Phase2研究は、1)改変したラジオ体操、2)太極拳呼吸法をベースにした上肢エクササイズ、3)上位リンパクリアランス、4)アロマセラピーを用いたスキンケアおよびセルフリンパドレナージをセルフケアの構成要素とした。H25年12月のデータ収集終了時点で、アロマオイルによる皮膚反応があった対象者が28名中3名おり、本研究では、より皮膚反応のリスクが少なく、高い効果をもつ保湿剤を検討し、DRXADパーフェクトバリアボディミルクに変更した。同保湿剤はアトピー患者で保湿効果と安全性を証明されているクリニック化粧品であり、皮膚トラブルの多いリンパ浮腫患者でも最適と考られた。現在対象者に皮膚トラブルは起こっていない。 対象者は、乳がん治療を受け、片側上肢リンパ浮腫があり、研究への参加に同意した者とし、6か月間セルフケアプログラムを実施する。プライマリアウトカムは、バイオインピーダンス法(BIS)を使用した細胞外液・細胞内液比の変化である。セカンダリアウトカムは、上肢体積、浮腫体積、健康関連QOL、リンパ浮腫関連症状、皮膚水分蒸散量、リンパ浮腫自己管理状況で、プログラム前、プログラム後1か月、3か月、6か月で評価する。 サンプルサイズは当初70名を予定していたが、はじめの10名で中間解析を行い、必要人数を再設定するアダプティブデザインとした。 25年度は円安のため海外の製品であるBIS機の購入が大幅に遅れ、3名に介入したのみであるが、1か月後のL-DEX(BISを用いたリンパ浮腫指標)平均値は、プログラム前4.63が-1.27と減少しており、今後も研究を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
BIS測定機購入のため平成25年度予算を計上していたが、円安のため予算が不足し、購入が遅れたことと、皮膚水分蒸散量測定器のソフト修正が遅れたため、研究開始が平成26年2月以降となった。このため、対象者のリクルートも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
サンプルサイズは、最初の10名で効果量をみて再設定する予定である。早急に研究協力施設を増やし、対象者のリクルートを進める。対象者が6か月間セルフケアプログラムを続行できるよう、面接、電話サポートを継続していく。
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