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2015 年度 実施状況報告書

がん闘病生活10年間におけるサポートグループ参加と当事者間支援の実際とその意味

研究課題

研究課題/領域番号 25463420
研究機関首都大学東京

研究代表者

福井 里美  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードがんサバイバーシップ / 質的研究 / ピアサポート / 患者会 / 長期サバイバー / 意味づけ
研究実績の概要

本研究の目的は、がんサポートグループや自助会での当事者間支援が10年間の闘病生活にどのように位置づけられ、意味づけられているのか、その影響(プラス面、マイナス面の両方)を明らかにすることである。
平成27年度は、面接調査開始にあたり研究代表者の施設の研究倫理委員会で審査を受けた。26年度のがん患者支援団体質問紙調査でえた結果から、研究協力団体へのフィードバックとして「がん患者支援団体リスト」を作成した。その冊子を協力団体442件に発送し、その際同時に、がん闘病10年以上になる対象への面接調査協力募集の依頼状と研究協力承諾書を同封した。研究協力意思の返信があった25名のうち、日程と交通費等の調整のついた12名から半構造化面接を行った。7名の面接音声データの逐語録作成が完了し、胃がんで胃切除術を受けた患者会を運営している2名分の質的帰納的分析の仮分析を行った。
2名分の仮分析の結果、60のコードが抽出され、それに基づき37〔サブカテゴリー〕から9【カテゴリー】に分類整理された。入会当時は【死への不安や症状のつらさが仲間といると和らぐ】、【胃切除による逆流や腸閉塞のつらさが和らぐ】、【症状への対処や予防策の情報がえられる】、【食事の工夫と運動の大切さを学ぶ】、【胃がん切除後の経験を共有することを楽しむ】、【診療の場以外で医師とのつながりをもてる】経験をしていた。会に参加し続けることで【健康によいことを長く続ける】励みとなる機会となり、【長年の自己の体験から長期生存のモデルとして役にたっている】手ごたえを得ていた。そして、運営に携わることで【がん患者会を通して社会的役割を果たすことで張り合いや喜びを感じる】経験となっていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

応募研究対象者の背景が期待したようにバランスがよいとは言えないが、面接者数、分析は予定どおり進行している。

今後の研究の推進方策

引き続き対象候補者23名の面接調査を進めつつ、事例分析を進めていく。次年度は最終年度となるため、全体を統合した研究成果を報告書にまとめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

物品の予定購入金額よりも、割引があり、若干の残額が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度調査の資料送料や事務用品の購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] がん闘病 10 年以上のサバイバーのがん患者支援団体とのかかわりの実態2015

    • 著者名/発表者名
      福井里美,守田美奈子,吉田みつ子,遠藤公久,奥原秀盛
    • 雑誌名

      日本保健科学学会誌

      巻: 18S ページ: 21

    • 査読あり
  • [学会発表] がん闘病 10 年以上のサバイバーのがん患者支援団体とのかかわりの実態2015

    • 著者名/発表者名
      福井里美,守田美奈子,吉田みつ子,遠藤公久,奥原秀盛
    • 学会等名
      第25回日本保健科学学会学術集会
    • 発表場所
      首都大学東京荒川キャンパス(東京都荒川区)
    • 年月日
      2015-09-26

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公開日: 2017-01-06  

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