安静降圧療法を継続する急性大動脈解離患者に対する看護実践の構造を明らかにした。7カテゴリーが導き出されその実際は、急性大動脈解離患者の急変のハイリスクに備えながら,患者の日常性を再構築することであった。これは、保健師助産師看護師法において看護師独自の機能として「診療の補助」と「療養上の世話」が規定されており、CureとCareはそれぞれを分けて考えられることはあるが、CureとCareの融合を学問的に検討した先行研究は数少なくその概念的定義もされていない。これを踏まえれば、その看護実践の一部を解明したと考えられる。 また、本研究の最終年度であることより、本研究結果を更に進めてクリティカルケア看護におけるCureとCareの融合に関わる教育プログラムを検討するために、グループを立ち上げて定期的な事例検討会を開催している。日々の臨床実践で遭遇した事例を分析しながら、CureとCareの融合を図るための看護実践能力の抽出を試みている。この1年間で検討グループの事例検討会が定着したことで、更に充実を図りプログラムへと発展させたいと考えている。
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