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2013 年度 実施状況報告書

消化のよいものから元気がでる食事へ、胃切除患者の食生活の再構築に対するアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 25463428
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪府立大学

研究代表者

井上 奈々  大阪府立大学, 看護学部, 助教 (80611417)

研究分担者 松本 智晴  大阪府立大学, 看護学部, 講師 (80540781)
宇都 由美子  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50223582)
黒川 通典  大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 講師 (30582324)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード胃切除術 / 食生活
研究概要

本年度の研究目的は、胃切除術を受けた、補助化学療法を必要としない患者の退院前後の食事に対する認識と実際の食事の差異、および術後一年間で食事を再構築していく過程とその過程における障害となる要因を明らかにすることであった。本年度は、患者11名に対して退院前の栄養指導場面での参加観察とインタビューを行った。そして、退院後1、3、6か月の実際の食事内容や食事方法、食事に伴う症状について、食事の写真の収集とインタビュー調査を行った。
術前の食生活に対する認識は、98サブカテゴリ、32カテゴリ、4コアカテゴリに分類された。患者は、術前の食事に対して【偏った食事をしていた】、【胃に負担をかける生活をしていた】、【胃がんと分かって胃に負担をかけない食生活を送っていた】というように認識していた。また、術後の食生活に対する認識は、141サブカテゴリ、48カテゴリ、8コアカテゴリに分類された。患者は、術後の食事に対して【胃に負担をかけない食べ方をする】、【術前と変わらない食生活を送っている】、【退院後の生活や体のことが心配である】というように認識していた。
退院後1ヶ月での食生活に対する認識は174サブカテゴリ、52カテゴリ、12コアカテゴリに分類された。12コアカテゴリのうち、【胃に負担をかけないものを食べる】、【胃に負担をかけない食べ方をする】、【思うように食事ができない】、【食事により苦しい体験をした】等の8コアカテゴリが、術後の食生活に対する認識で抽出されたコアカテゴリと一致した。また、退院後1ヶ月では、【家族に負担をかけている】、【食生活に困っていない】、【術前に近い食生活を送っている】、【目標を持って食生活を再構築している】の4コアカテゴリが新たに抽出された。
なお、食事の写真の栄養素は、現在分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・研究協力施設において研究準備に時間を要したため、現在も術後12ヶ月時点のインタビュー調査を随時実施しているところである。
・現在、栄養素を分析中であり、26年度の研究目的を達成するための支障とはならないと考える。

今後の研究の推進方策

26年度は、食事に対する認識および食生活を再構築するにあたって障害を感じている患者と感じていない患者の要因の差異を明らかにする目的で研究を実施する。
25年度の研究をもとに質問紙を作成し、胃切除を受けた患者を対象として、質問紙調査を実施する。
また、本調査で得られたデータである患者の特性と食事に対する認識および食生活の再構築における障害の内容について分析を行う。

次年度の研究費の使用計画

予定としては、25年度にインタビュー調査が終了し、研究成果の発表を行う予定としていた。しかし、12カ月目のインタビュー調査を26年度も継続して行うことで、研究成果の発表に伴う旅費および必要経費の繰り越しが必要となった。
26年度は、現在行っている調査から得られたデータの分析、および研究成果の発表に加え、本来予定していた質問紙調査およびデータの分析に対して費用を要する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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