研究課題/領域番号 |
25463429
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
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研究分担者 |
田中 結華 摂南大学, 看護学部, 教授 (80236645)
貝谷 敏子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381327)
渡邉 かおり 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (00621210) [辞退]
佐竹 陽子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90641580)
榊 裕美 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60735893)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | クリティカルケア領域 / 皮膚障害 / MDRPU / 医療関連機器圧迫創傷 |
研究実績の概要 |
【研究目的】 ICUやCCUにおけるクリティカルな状況にある患者は皮膚障害を発生しやすい。本課題の目的は、それらの皮膚障害の発生要因に対し予防および発生後のケアプログラムを作成することである。H25~27年の結果により、H28年度の目的は、クリティカルケア領域で特徴的な皮膚障害として、医療関連機器圧迫損傷(以下、MDRPU)のうち、経口挿管チューブ固定と非侵襲的陽圧換気療法マスク(以下NPPVマスク)使用による皮膚障害に絞り込み、ケアプログラムを作成することである。 【研究方法】 MDRPUの「予防」「リスクアセスメント」「発生後ケア」の3項目においてケアアルゴリズム・フローチャート(原案)を作成した後、クリティカルケア領域でのケア経験3年以上の5施設の皮膚・排泄ケア認定看護師5名(1施設1名)に対しフォーカスグループインビューを実施した。インタビュー内容は、日本褥瘡学会のMDRPU予防・管理のフローチャートに従い、臨床における詳細かつ実用的なMDRPUの予防および発生後ケアのプログラム作成に必要な項目とした。さらに患者への直接的ケアに関する内容以外でケアプログラムに必要な内容を逐語録から要約、コード化し、サブカテゴリー、カテゴリーへと集約し分析した。 【結果】 クリティカルケア領域の特徴的な皮膚障害であるMDRPUに関する予防ケアのうち、日本褥瘡学会のフローチャートに明記されていない新奇の項目として経口挿管チューブ固定では、「口唇の乾燥」「上顎の歯並び」「歯の数」「唾液の分泌量」が抽出できた。さらにNPPVマスク使用時の患者への直接的ケアに関する内容以外では、既存のフローチャートに多職種連携の必要性は記載されているが、必要性や情報共有にとどまっており運用する際の連携のための各職種の役割が不明瞭で、【多職種連携定着の初期段階】にあったことが明らかとなった。
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