研究課題/領域番号 |
25463442
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田中 朋子 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (40398532)
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研究分担者 |
高谷 真由美 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30269378)
青木 きよ子 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50212361)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 意思決定支援プログラム |
研究実績の概要 |
慢性呼吸不全患者への終末期の意思決定支援の現状とその影響要因を明らかにするため、「COPD・慢性呼吸不全の緩和・終末期ケアの意思決定支援」について医師と看護師に調査を行った。項目は、属性とし、性別、年齢、教育歴、経験年数、呼吸器病棟勤務年数、呼吸器疾患管理に特化した資格及び免許、職位、学齢、「患者の緩和・終末期ケアの意思決定を支援する看護や医療に関する学習経験」や「呼吸看護の専門資格」、「専門医資格」、「病院の分類」、「勤務場所」などとする。また、「事前指示書を使用しているか」、「緩和ケア病棟があるか」、「呼吸ケアチームが活動しているか」、「緩和ケアチームがあり相談をしているか」、「緩和・終末期の意思決定を支援する看護や医療ケアに関する学習経験」、「麻薬を末期の呼吸不全患者に使用するか、「安定期にHOT やNPPV について話をしているか」とした。その結果、「症状が安定している時期に在宅酸素療法やNPPVについて話しをするか」についてあまりしていないが50%であった。「終末期の意思決定について症状が安定している時期から終末期の治療について患者の意思を確認しているか」についてあまりしていない33%、ときどきしている50%、何時もしている17%であった。「終末期の治療についてリビングウィルなどの書面で意思決定しているか」について全くしていない33%、あまりしていない50%、時々している17%であり、意思決定支援は、進んでいない現状があった。「終末期の症状緩和のゴールについて医療チームで話し合いをしているか」について「いつもしている」と答えた看護師は8%、医師は16%であり認識に違いがあることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
患者及び家族は、その意思決定の際、看護師にどのような対応を期待しているのかのニーズ調査が計画の予定人数100名に達しておらず調査を継続している。また、統計解析方法について検討が必要となり時間を要している。看護師の慢性呼吸不全患者への終末期の意識決定支援の現状把握の面接調査にCOPD患者の看取りを経験したことのある看護師10名を予定しているがまだ、人数に達していない。そのため、質的記述的分析の抽象化が遅れている。また、より患者および家族の意思を反映できるケアプログラムを作成するため、慢性呼吸器不全患者への終末期の意思決定支援の現状とその影響要因について、看護師と医師に対し質問紙調査を行ない、量的分析を合わせてプログラムを作成できるよう計画を修正し、追加の調査を開始したため、達成度がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
質問紙調査のデータ提供者である患者、看護師の協力について所属する学会や研究協力者である慢性疾患看護CNSなどのネットワークを活かし、データ収集の協力依頼先、方法を検討しデータの収集に努める。統計解析については、現在、連携協力者の協力を得て分析方法を検討している。より患者および家族の意思を反映できるケアプログラムを作成するため、慢性呼吸器不全患者への終末期の意思決定支援の現状とその影響要因について、看護師に対する面接調査の質的分析に加え、看護師と医師に対し質問紙調査を行ない、量的分析を合わせてプログラムを作成できるよう計画を修正、調査を実施している。
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次年度使用額が生じた理由 |
患者及び家族は、その意思決定の際、看護師にどのような対応を期待しているのかのニーズ調査が計画の予定人数100名に達しておらず調査を継続している。また、統計解析方法について検討が必要となり時間を要している。看護師の慢性呼吸不全患者への終末期の意識決定支援の現状把握の面接調査にCOPD患者の看取りを経験したことのある看護師10名を予定しているがまだ、人数に達していない。そのため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
質問紙調査にのデータ提供者である患者、看護師の協力について所属する学会や研究協力者である慢性疾患看護CNSなどのネットワークを活かし、データ収集の協力依頼先、方法を検討しデータの収集に努める。統計解析については、現在連携協力者の協力を得て分析方法を検討している。より患者および家族の意思を反映できるケアプログラムを作成するため、慢性呼吸器不全患者への終末期の意思決定支援の現状とその影響要因について、看護師に対する面接調査の質的分析に加え、看護師と医師に対し質問紙調査を行ない、量的分析を合わせて実施し作成する調査を実施している。今後、調査に必要な通信費、交通費など使用し、研究を進める予定。
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