研究課題/領域番号 |
25463442
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田中 朋子 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (40398532)
|
研究分担者 |
高谷 真由美 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (30269378)
青木 きよ子 順天堂大学, 医療看護学部, 特任教授 (50212361)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | COPD / 意思決定支援 / 看護実践環境 / 呼吸リハビリテーション / 患者教育 |
研究実績の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease;以下 COPD)は、肺胞破壊、気道病変が緩やかに進行し、喀痰の過剰分泌や気道閉塞によって労作性呼吸困難を呈する不可逆性の疾患である。近年では、薬物療法、呼吸リハビリテーション、栄養療法などを組み合わせることにより、全体の5年生存率は、70~80%に改善している。特に、リハビリテーションの実施は、呼吸困難の軽減、健康関連のQOLの向上、入院回数と入院日数の減少、COPDによる不安と抑うつの軽減に最も強く推奨される介入(エビデンスA)と位置づけられている。リハビリテーションの介入は、看護師が外来通院中の患者への意思決定支援を継続する患者教育の機会であると考えられる。しかし、「在宅呼吸器ケア白書」において意思決定支援が必要となる在宅酸素や人工呼吸器実施群で呼吸ハビリテーションの指導を受けた人は、66%にとどまった。そこで、研究計画を変更し、呼吸リハビリテーションの看護介入に影響している要因を看護実践環境に焦点を当て明らかにすることを目的とした。【研究方法】特定機能病院、慢性呼吸器疾患看護認定看護師、慢性疾患看護専門看護師の勤務する病院の呼吸器疾患看護に携わる看護師におこなった。調査票は、看護実践環境に関しての国際的に信頼性妥当性が証明された尺度である The Practice Environment Scale of the Nursing Work Index(PES-NWI)日本語版を使用した。【結果】呼吸器疾患患者の看護に携わる看護師312名より回答を得た。属性の「男女」と「呼吸器疾患や呼吸管理に関連した資格及び免許の有無」、看護実践環境の「医師と看護師は、仕事上の関係が良い」が「病態・症状に応じた呼吸リハビリテーションを実践できる」に関連があった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
慢性呼吸不全を呈する患者や家族の緩和・終末期のケアに対する意識や意思、取り巻く現状、看護師への支援ニーズ調査の結果をふまえ、研究計画の内容を一部変更したため、研究遂行に想定以上に時間を要している。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、研究を遂行するため、SPSS、テキストマイニング、ナビプロ(質的分析)などを収集したデータに適したツールを使用し分析を進め、患者および家族の意志を反映できるケアプログラムを作成する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
慢性呼吸不全を呈する患者や家族の緩和・終末期ケアに対する意識や意思、取り巻く現状、患者の看護師への支援ニーズに関する調査の結果をふまえ、研究計画の内容を一部変更したため、使用額に差が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
研究計画に即した分析を実施するため、SPSS、ナビプロ、テキストマイニングを購入し分析を進める。
|