研究課題
今年度は、COPD患者のQOLと症状の実態調査結果をいくつかの方向から検討し、国際学会で報告を行った。対象のCOPD患者の多くは、知識・認識とも低く自己管理があまりできていない結果になった。継続して受診している患者でも、このような結果であるので、自分がCOPDであるということを知らずに喫煙を継続しているような患者であれば、さらに呼吸に配慮した生活をおくれていない可能性が推測された。今後は、住民検診や企業の健康診断などで未診断のCOPD集団にアプローチすることと、長年に渡り受療行動をしているにもかかわらず、なぜ知識と認識が低いのかを検討する予定である。また、COPD患者の病気に対する認識と気道感染予防行動についての質的な調査では、【病気のことを甘く考えていた】と喫煙を続けたことや病気についての感心がなかったことを振り返っており、病状が進行してからの後悔の念が見られた。さらに、最後の研究テーマであったCOPD患者の口腔内の状況と気道感染との関連について調査を実施した。今回は、大学病院に通院し、初めの実態調査にも協力の得られた患者を対象とした。その結果、口腔内の状況については感心があるものとないものに分かれたが、研究者が推測していたよりも口腔環境は良かった。対象者の一部は歯周病の兆候が認められた。口腔内の状況と気道感染の関連については現在分析を行っている。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
アレルギーの臨床
巻: 37 ページ: 54-55