研究課題/領域番号 |
25463463
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
藤田 愛 山形大学, 医学部, 准教授 (70361269)
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研究分担者 |
宮下 ルリ子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (00453522)
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 母乳栄養 / 妊娠・授乳期 / 食事摂取状況 / 生活環境 / 全国縦断調査 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は妊娠期から産後6ヶ月までの食事摂取状況と生活習慣、授乳状況などを縦断的に全国調査し、母乳栄養継続可能な要因探索と栄養管理の資料などを提示することである。 H28年度3月までに、縦断的調査を終了した。開始時に2510部配布し、回収率33.2%であった。その後の追跡調査において、産後6ヶ月の最終回収数は629部で73%の追跡調査であった。 記述統計の結果、年齢31.4±4.9歳、初産34%、経産66%、BMI20.8±3.4、妊娠中の体重増加平均10.0±3.5kg、有職者57%、里帰り分娩54%であった。家族形態は、核家族が77.4%であり、未就学児有りは43.1%であった。入院中の授乳は、54%が母乳であり、産後3ヶ月は75.8%、産後6ヶ月は68%となっていた。産後の家事育児のサポートでは、産後3ヶ月、産後6ヶ月ともに夫が一番多く、ついで実母であった。相談者も、夫が一番多く、ついで実母や友人が多かった。産後の睡眠は、産後3ヶ月で平均6.4±1.4時間、産後6ヶ月では6.4±1.2時間であった。昼寝は、産後3ヶ月では43.6%、産後6ヶ月で35.3%の母親がとっていた。 妊娠期の栄養摂取状況の解析の結果、過小評価している対象が多いこと、全体的に摂取量が少ないことが明らかになった。特に、脂質の摂取が少なかった。母乳育児において、わが国では脂質摂取に過敏であることも一因かもしれない。初期の承認率は33.2%であり、その後の協力が得られたデータは母乳継続をしているものが回答を続けていた選択バイアスが考えられ、厚生労働省から報告された6ヶ月の母乳率より高い値であったと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H28年度3月までに、縦断的調査を終了した。開始時に2510部配布し、回収率33.2%であった。その後の追跡調査において、産後6ヶ月の最終回収数は629部で73%の追跡調査であった。 各項目のデータクリーニング終了し、FFQの分析を開始している。また、論文発表ならびに学会発表を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
H28年度は、記述統計を様々な属性に分類し、それぞれの特徴を明確にすること、産後3ヶ月と6ヶ月の栄養摂取状況の解析、各要因の関連を明らかにする。最終的に妊娠期から産後の母乳栄養継続の支援や栄養管理方法の具体的な提言と、産後支援の介入につなげていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費は、国内で開催される国際学会に変更したため、旅費が節減できた。
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次年度使用額の使用計画 |
研究報告書、簡易版の作成、発送。産後支援に向けたシステム作りの情報収集にあてる。
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