本研究の最終目的は、不妊治療終結期の支援プログラムを作成することである。 平成26年度より開始した研究Bの調査結果をもとに、支援プログラムの媒体である「(患者用)ガイドブック」の一部となる、不妊治療終結に至る意思決定過程のモデル図と子どもを持たない人生を受け容れていく過程のモデル図を作成した。また、不妊治療終結の意思決定に影響を及ぼす要因や子どもを持たない人生を受け容れていく過程に影響を及ぼす要因、医療職に求める支援内容と方法を分析してコアカテゴリーを抽出した。 そして、平成27年度の中心課題である研究Aを実施した。研究Aは、不妊治療に携わる熟練看護職を中心に、実際の支援内容・方法と終結後のQOL向上に向けて必要と考える支援、支援現場で感じるジレンマなどを面接により調査するものである。この調査結果を基に、不妊治療終結期の支援の現状と課題を明らかにした。 研究Aと研究Bを相補的に考察し、支援モデルと具体的な支援内容・方法と支援プログラムで用いる媒体である「(患者用)ガイドブック」を検討し、不妊治療終結期の支援プログラム案の概略を作成した。
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