妊娠期における母親の自律神経活動の推移、自律神経活動と精神的ストレスの関連性について解析した結果、妊娠20週から妊娠30週へ経過するにつれて、交感神経活動亢進状態および副交感神経活動減弱状態となり、分娩直前である妊娠36週までその傾向は維持されていること。また、特性不安を有する群は有しない群との比較において、交感神経活動亢進状態および副交感神経活動減弱状態であること。が明らかになった。 本研究結果は妊婦の不安に対する早期介入の必要性を示唆するものである。早期より不安に対する介入や自律神経活動の安定を図る介入により、妊娠後期の妊娠高血圧症候群やそれに伴う合併症を防ぐことができると考えられる。
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