研究課題/領域番号 |
25463470
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山本 弘江 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80251073)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 看護閣 / 産後メンタルヘルス / 母親 / 家族 / 子育て / 多職種連携 |
研究実績の概要 |
研究1【産後うつ病を発症した母親の家族の体験を明らかにする】 昨年度第10回日本周産期メンタルヘルス研究会学術集会にてポスター発表した3事例の分析について、日本周産期メンタルヘルス研究会会誌に投稿した。発表した事例研究から、産後うつを発症した母親の家族(夫)のリクルートの難しさや産後うつ病の問題の複雑さが明らかとなった。産後うつ病の問題の複雑さに関して、診断と病態に関して文献等で深めるとともに、再度海外文献のレビューを行い、研究の焦点化を行った。この結果、産後うつ病の夫への影響について、焦点化することとし、引き続き、調査を進めている。また、研究対象となる夫へのアプローチが困難であることからグラウンデッドアプローチによる飽和化は難しいことが予測されたため、レアデータの分析という視点で分析法についての検討を行った。 研究2【産後うつ病を発症した母親んお家族の体験とケア・ニーズから子育て期の家族のメンタルヘルスに着目した支援モデルを構築する】 「子育て家族の心を支える研究会」を昨年度に引き続き、開催し、2015.3までに10回開催し、述べ170名の参加があった。今年度は、海外の最新のメンタルヘルスに関する知見の勉強会と産後ケア施設の勉強会を開催するとともに、事例検討を行った。この活動についても活動報告という形で発表することを計画している。また、研究1の研究対象者のリクルートと家族への介入を目的に「産後ママをサポートするパパ・家族のカタリバ」を連携協力しているNPOと一緒に開催した。国際学会に参加し、周産期メンタルヘルスに関する海外の研究動向に関して情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1に関して、昨年度に引き続き、研究対象者のリクルートと面接を行っているが、分析に必要なデータ収集が終了しておらず、やや遅れている。 研究2に関しては、研究会の運営が軌道に乗り、活発な活動に発展し、多職種連携ネットワークが構築できてきている。 海外文献のレビューはほぼ完了した。
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今後の研究の推進方策 |
研究1に関して、今年度は最終年度であり、面接調査を終了し、データ分析と論文化を行う。分析に関しては、グラウンデッドセオリーアプローチを用いることを計画していたが、飽和化できる人数のデータ収集は困難であることから、レアデータとしてデータの詳細な記述と分析を重点に置いた分析を行う予定である。 研究2については、研究1の結果を用いて支援モデルの検討を行っていくこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究1の面接調査が送れているため、面接調査のための旅費に残額が生じている。また、それに伴い研究発表の計画に遅れが生じており旅費の残額がある。
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次年度使用額の使用計画 |
リクルートと介入を兼ねた「産後ママをサポートするパパ・家族のカタリバ」の開催を今後も計画しており、研究2のデータ収集と介入を並行して今年度行っていく。また、研究成果についても、今年度積極的に国内外に発表していくことを計画していく。
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