研究課題/領域番号 |
25463485
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
鈴木 幸子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30162944)
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研究分担者 |
大井 けい子 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (30223712)
石井 邦子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70247302)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 助産師教育 / 分娩介助 / 模擬患者 / 演習 / 助産学 |
研究実績の概要 |
1. 模擬産婦養成プログラムの公開 模擬産婦評価表、模擬産婦養成プログラム参加者の評価、助産実習の分娩介助評価表の状況から養成プログラムを修正し、公開版を作成し、広く公開するためにA4版8ページからなる「模擬産婦養成プログラム」を1500部作製した。内容は①模擬産婦養成プログラム作成の背景②模擬産婦養成プログラムの概要③模擬産婦養成プログラムの実際④模擬産婦が参加する演習の体験談 である。各助産師養成所に送付した。 2. 模擬産婦が参加する演習の効果検証 実習前に模擬産婦が参加する演習を実施した前年と同じ2大学において、模擬産婦が参加する分娩介助演習を4年次助産実習前に学生11名を対象に実施し、これを介入群とした。その後助産実習における分娩介助について1例目~3例目終了後に自作の「分娩介助自己評価表」(分娩第2期の胎児と産婦に合わせたケア等10項目、4段階評定)を用いて実践の自己評価を記入しデータとした。対照群として他大学の模擬産婦が参加する演習を経験しない助産学生9名、模擬産婦が参加する演習を見学した学生10名を見学群として同様に1~3例目の「分娩介助自己評価表」のデータを収集した。 その結果、1例目で『胎児心拍の回復を促すことができた』で、介入群が対照群、見学群より高く、『産婦に合わせて呼吸や努責の誘導ができた』で、介入群が対照群より高かった。また、2例目では『胎児心拍の回復を促すことができた』では、介入群が対照群、見学群より高かった。さらに3例目では『胎児心拍の回復を促すことができた』で、介入群が対照群より高かった。『産婦をリラックスさせることができた』では、見学群が介入群より高く交互作用が認められた。このことから、介入群は1~3例目の初期段階の分娩介助実習において産婦ケア実践能力が高く、模擬産婦が参加する演習の効果と考えられた。また演習を見学することにも効果があると示唆された。
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