研究課題/領域番号 |
25463489
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
永田 真弓 関東学院大学, 看護学部, 教授 (40294558)
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研究分担者 |
廣瀬 幸美 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60175916)
飯尾 美沙 関東学院大学, 看護学部, 助教 (50709011)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 身体活動 / 小児がん / リハビリテーション / 看護学 / 生活活動 |
研究実績の概要 |
全国の小児がん拠点病院および連携病院への質問紙調査のために、小児がん治療中患児に対する身体活動介入研究の動向を、発行されているレビュー論文4編の内容検討、および2009年以降の文献検索の二段階で抽出した計823編のうち、採択基準を満たした18編の文献レビューによって明らかにした。その結果、1)小児がん治療中患児に身体活動介入を行うことによって、関節可動域、筋力およびQOLが改善・向上する可能性がある。2)身体活動介入の内容は、運動に分類される内容が大多数を占めており、生活活動に関する介入が少ない、3)理学療法や作業療法などのリハビリテーションによる支援のみならず、看護ケアに生活活動に対する支援を取り入れることは、患児の体力・筋力低下予防に寄与する可能性がある、の3点が明らかになった。 次に、小児がん治療中の子どもの運動・生活活動と看護に関する調査として、小児がんの子どもが入院している病棟で、現在小児がんの子どもの看護に携わっている看護師(各病棟3名)宛に、質問紙の配布を依頼し、小児がん治療中の子どもに対する運動と生活活動(身体活動)と看護の実態について明らかにした。調査内容は、文献検討および昨年度の調査結果を反映させて、①施設の概要、②対象者の属性、③身体活動に関するニーズ、④身体活動の実施状況と重要性、⑤活動制限の基準、⑥専門的リハビリテーションの導入時期、⑦他職種との連携状況、⑧身体活動ができる環境、⑨身体活動の効果(永田2014、飯尾2014a、飯尾2014b)、⑩自由記述、⑪看護婦の自律性測定尺度(菊池1997)とした。結果106票が回収され、現在分析段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年に実施した文献検討実施の追加により、小児がん治療中の子どもに対する運動と生活活動(身体活動)と看護の実態調査の実施およびその分析がやや遅れている。しかし、実態調査の内容には、前年の文献検討により明らかとなった生活活動(身体活動)の内容を盛り込むことができた。
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今後の研究の推進方策 |
実態調査を意義ある内容にするための文献検討の追加は、研究遂行上必要なことであったため、進捗状況はやや遅れているものの、研究計画の内容はこのまま変更せず、時期を後ろ倒しにした形で、研究活動をすすめていくこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
1)小児がん治療中の子どもに対する運動と生活活動(身体活動)と看護の実態調査のデータ入力費用が使用されていないこと、2)年度途中から、研究分担者が看護休暇および育児休暇に入り、未使用額があること、この2点の理由から次年度への繰り越しが生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
繰越額は、前年の計画に基づき、小児がん治療中の子どもに対する運動と生活活動(身体活動)と看護の実態調査のデータ入力費用、および、分担者の未使用経費に用いる。
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