研究課題
本研究は、きょうだいを亡くした子どもへのグリーフケアを、介入時期、子どもと親の援助ニーズ、支援体制に必要な要素を明らかにすることで、具体的に運用できるグリーフワークプログラムを作成し、その効果について検討することを目的としている。平成28年度は、平成27年度までに行った、きょうだいを亡くした経験者へのインタビュー調査、グリーフケアを実施している会の活動視察および面接調査の結果をもとに、パンフレットを作成し、試用した。パンフレットは、当初はきょうだいを亡くした子どもを対象としたものを予定していたが、まずきょうだいを亡くした子どもの気持ちを理解してもらうことが必要と考え、親や周囲の大人に向けた内容のものを作成した。パンフレットは、子どもを亡くした親の会、大学の講義、教諭対象の研修会などの場で配布し、きょうだいを亡くした子どもへの配慮や接し方など説明した。参加者からの意見を集約することで、きょうだいを亡くした子どもへのグリーフケアに関する示唆を得た。