研究課題/領域番号 |
25463514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
島袋 香子 北里大学, 看護学部, 教授 (70206184)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 母親役割獲得 / 対処 |
研究概要 |
H25年度は、研究の土台となる概念枠組みと面接ガイドラインについて検討した。 基盤研究Iと基盤研究IIの既存データをもとに、①Stress Coping Inventory :2つのストテジーと8つの対処型(計画型・対決型・社会支援探索型・責任受容型・自己コントロール型・逃避型・離隔型・肯定評価型)②対児感情評定尺度(接近感情・回避感情・拮抗指数)、③Japanese Self-Evaluation Questionnaire中5つの下位尺度(妊娠の受容、母親役割の同一化、出産準備、実母との関係、夫との関係)の各項目間の関連と面接調査の結果(母親イメージ・変化する自分・妊娠中の体験・考える要因・対処・母親との関係・夫との関係)から各要因の関係を整理し、自己の母親像形成に向かう対処(自己調整)について検討を重ね、概念枠組みを作成した。概念枠組みは、妊婦は、Stress Copingにおいて対決型と責任受容型の低い特性を持ち、自己コントロール型が対処の方向性に影響する。自己コントロール型対処の高さは「妊娠の受容」や「母親との関係」が良好な結果と児への「回避感情」が低い結果に影響する。一方、対決型対処が高い妊婦は、アンビバレントな感情が強い状況にあり、自己の母親像形成に向けた対処が進んでおらず、否定的感情は「妊娠中の体験」や「夫との関係」に表現されるとした。 この概念枠組みを基に、自己の母親像の形成に向かう対処(自己調整)と影響要因との関連を明らかにするための面接ガイドラインについて検討している。研究内容の一部修正の必要性が明らかとなり、調整し、予備調査に向けて準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では、予備面接調査を行い面接ガイドラインを修正し、初産婦10名を対象に予備調査を行う計画であった。①概念枠組みの妥当性確保のための作業が難航したこと、②調査施設における面接協力者に変更が生じたこと、③予備面接から予定していたガイドライン内容を再検討する必要性が生じたことから、研究計画に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
ガイドラインの内容を修正し、準備が整えられたので、研究倫理委員会の審議を経た後に予備調査を開始する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
概念枠組みを立てるための分析に時間を要したこと、予備面接から面接ガイドラインの一部修正が必要となり検討時間が必要になったことから調査開始が遅れたため、一部予算を執行していない。 調査に必要な物品及び分析ソフト等を購入する予定
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