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2014 年度 実施状況報告書

母親となる自己像の形成に向けた対処に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25463514
研究機関北里大学

研究代表者

島袋 香子  北里大学, 看護学部, 教授 (70206184)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード母親役割獲得 / 対処
研究実績の概要

H25年度に検討した面接ガイドラインを用いて予備調査を行なった。
研究目的:1.妊婦の母親像形成の過程を明らかにする。2.母親像形成過程に関連する要素を見出す。対象:第1子を妊娠中の妊娠末期の妊婦10名。調査方法:面接調査、分析方法:各事例の遂語録から①母親について、②自己について、③描いている母親像について語っている文脈を抽出し、KJ法を用いて統合する作業を行い、次に現実的な母親像を描いているか否かの違いに分類し検討した。対象概要:平均年齢32.6歳、平均妊娠週数34歳、有職者50%、サポート者は全員が夫・実母を挙げていた。
結果及び考察:現実的母親像を描いているⅠ群6名、現実的な母親像を描いていないⅡ群4名であった。Ⅰ群はさらにⅠ-A群(2名)とⅠ-B群(4名)に分類された。Ⅰ-群は、
「怒っているばかりの母親を理解しようとする」が自分は「子どもには届く言葉を選んで伝えたい」と思うし「親子で心穏やかに過ごすことを願う」と母親を反面教師として自己の母親像を描く過程をたどっていた。Ⅰ-B群は、「母親を肯定的に受け止め」親としての意識を持って子育てを探索しながら「自己の母親像を描く」とともに「バランスの取れた生き方を見出そうとする」対応であり、母親を手本に自己象を対比させながら母親像を描く経過をたどっていた。一方Ⅱ群では、働きどうしの母で幼少期から距離があり、「妊娠を機に母との距離が近づく」ようになり「母のような強い母を目指す」ところだが「母のようになれるか懸念」先の心配ばかりが膨らむと、気持ちに翻弄され、現実的な対応が
進まない段階にいた、また、「あっさりした親子関係」で「理想的な母親像は無い」と自己の母親像のイメージが膨らまない事例が含まれていた。従って、母親像形成に影響する要素として実母との関係特に語り合いが影響することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

H25年度に予備調査、H26年度中に本調査を終了する予定であったが、研究における概念枠組みの検討や面接調査ガイドラインの修正に時間を要し、調査計画の進行が遅れている。

今後の研究の推進方策

予備調査を終了し、面接ガイドラインの妥当等を確認できたため、本調査を開始しており現在データ収集中である。

次年度使用額が生じた理由

概念枠組みを立てるために分析に時間を要したこと、面接ガイドラインの一部修正が必要になり予備調査の開始が遅れたことで、本調査開始が送れ、研究の進行状況が遅れており一部予算を執行していない。

次年度使用額の使用計画

データ分析ソフト等の購入、データ分析にかかる人件費、学会発表費用等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 母親となることへの心理的対処についての検討2015

    • 著者名/発表者名
      村井佐智子、及川美穂、島袋香子
    • 学会等名
      第28回神奈川母性衛生学会
    • 発表場所
      横浜市ワークピア横浜
    • 年月日
      2015-02-14

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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