研究課題/領域番号 |
25463515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
新井 陽子 北里大学, 看護学部, 准教授 (90453505)
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研究分担者 |
本戸 史子 北里大学, 看護学部, 助教 (50406906)
及川 美穂 北里大学, 看護学部, 助教 (10365190)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 産後うつ病 / 看護介入 |
研究概要 |
本研究は準実験研究デザインで、産褥1~3か月の母親を対象に産後うつ病の予防的介入のデイケアプログラムを実施し、その効果を判定する。デイケアプログラムは、①出産により変化した夫・パートナーとの関係を再構築すること ②子どもの特性を理解し対処方法を身につけること ③ストレスマネージメントなどの産後うつ病の影響因子に焦点をあてた構成のプログラムとして、行動変容をもたらすような集団心理教育の内容から構成することを考えている。 本年度は、①産褥1か月の母親が必要とする支援を明らかにすること ②デイケアプログラムの妥当性の検討すること ③デイケアプログラムを実践する助産師及び看護師・保健師の養成を目標とした。その結果、①病院及び保健センターの看護職の聴取より、EPDSの評価に時間を要し、その処理が大変であるという意見がおおく、簡単にEPDSを実施するためのソフトを開発の希望が多く聞かれた。そのため、今年度はソフトの開発をおこう事に研究計画を変更した。 専門家の協力を得て、ソフトを開発し、平成26年2月に完成した。産後1ヶ月の母親20名を対象に、簡便性、有用性等の調査をおこない、ソフトの評価を実施した。その結果、産褥期の母親の多くは、スマートフォン利用者であり、利用しやすく、タブレットの重さ等もちょうど良いと、概ね良好な評価であった。また、利用する看護職も使いやすいとの評価を得ることができた。次年度は介入プログラム実施し、その後の評価にこのソフトを利用する予定である。 次年度は、看護職を対象に看護介入プログラムの教育を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、看護職からヒアリングを実施したところ、産後うつ病のスクリーニングテストに時間を有すること、その実施方法に現在困難を感じていることなどが抽出された。そのため、その部分の改善をすることからはじめたため研究計画の修正が必要となり、前段階であるソフトの開発に時間を使うこととなった。そのため今年度こなう予定であった、プログラムの教育まで至ることができなかった。次年度は、今年度完成したソフトを使い使い、介入プログラムの教育および実践を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は介入プログラムの教育に至っていない。そのため、介入可能な看護職の養成を早期に行うことが必要である。 次年度は、毎年夏に当大学で実施しているメンタルヘルス養成講座で今回の介入プログロムの講習を実施し、介入できる看護職を養成する予定である。その後、実際に産褥1~2ヶ月の母親を対象に介入を実施する。 また、今回作成したソフトの有用性をさらに検討するために、現在、県内の市町村で行われている様々な産後の母子の支援プログラムで利用することを検討している。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は、研究計画外であったソフト開発を行うことを優先し、海外のアドバイザーから助言を受けるための出張旅費を使用しなかった。そのためため、当初計画した予算から変更が必要となった。また、2月に支払い等があったため差額がはっきりせず、全額使用にいたらなかった。 残額の使用計画であるが、昨年購入しソフトが入っているAndroid端末に必要な消耗品(SDカード、USB接続コード等)を購入する予定である。
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