研究課題/領域番号 |
25463517
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
藤本 薫 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10310476)
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研究分担者 |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (20216758)
眞茅 みゆき 北里大学, 看護学部, 教授 (60415552)
宮内 清子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40459649)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 更年期症状 / 健康行動 / 自己効力感 / QOL / セルフコーチング |
研究実績の概要 |
本研究は、更年期症状を有する女性における健康行動の促進に向けて、セルフコーチングを基本としたプログラムを作成し、評価を行うことを目的とした。 研究デザインはRCTである。対象は、簡略更年期指数(SMI)26-50点、スマートフォン等でホームページ(以下HP)を見ることができ、ホルモン療法、食事・運動療法中ではない45-55歳の日本人女性とした。介入群は、63日間にわたり、メール配信し、HPにて更年期の心身の変化、治療、運動、栄養、ストレスの対処、睡眠、セルフコーチングに基づいた振り返り法を更新した。対照群は、最初の1週間のみ、HPで心身の変化、治療、簡単な対処法を更新した。評価は、介入前後にSMI、自己効力感(SE)、健康関連QOL(SF-36;身体的健康度(PCS)・精神的健康度(MCS)・社会的健康度(RCS))をHP上で回答を得た。また2カ月間の歩数計装着を実施した。 分析は、同意を得た74名のうち、全てのデータが無い5名と、介入前のSMI得点が25点以下の36名を除き、対照群17名、介入群16名を分析対象とし、ITT解析を行った。平均年齢は対照群49.0歳、介入群50.8歳であった。介入前の平均値は、対照群のSMI28.9点、SE 62.5点、PCS52.6点、MCS46.5点、RCS51.0点、平均歩数9020.7であり、介入群はSMI 30.1点、SE 62.6点、PCS53.0点、MCS50.4点、RCS50.2点、平均歩数7736.4であった。介入前後の差の比較において、各尺度の得点および平均歩数では、いずれも有意な差は認められなかった。 更年期の健康に関する情報提供だけでは、更年期症状、自己効力感、QOLに影響を及ぼさなかった。プログラムには行動を振り返るセルフコーチングを1週ごとに挿入したが、一方的な働きかけとなり、効果が得られなかったことが推察された。
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