研究課題/領域番号 |
25463524
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
平林 優子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (50228813)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 療養行動獲得 / 医療的ケア / 小児 / モデル評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、先行研究により開発した医療的ケアを必要とする幼児の療養行動獲得支援の看護プログラムを土台に、慢性疾患の子どもに関わる看護師が乳幼児期の療養用行動獲得の発達過程を理解し、家族と協働する支援方略を自ら開発するための普及戦略を検討することにある。 平成26年は、アンケート調査準備と研修会開催準備を引き続き実施した。アンケート調査内容の検討にあたり、子どもの療養行動に関わる家族側の課題について、先行研究の内容から再度分析を実施した。22名の家族への質問紙から、実施から一定の時間を経過した家族が継続的に持つ日常的なケアの不安として多い内容は、食事(飲み込みが下手)、緊急時の対応(災害時、急変、夜間の受け入れ、いざというときの対応)、カニューレのトラブル(抜去、肉芽やろう孔の出現、乾燥や形状の問題、目立つ色)、スピーチボタン(痰が増える、外してしまう)等でが上げられた。また、面接内容から、子どもを育てる上で求める支援として、7カテゴリーと各サブカテゴリーを抽出した。カテゴリーは、①「育てる上での指標とつながり」②「子どもの成長のための働きかけ」③「『医療的ケア』が育てる場を妨げない」④「ケア方法や身体安定への支援」⑤「気管切開をする子どもをわかる人が子どもも引き受ける」⑥「家族を受け止める場」⑦「経済的支援」であった。これらの結果について調査内容および研修時の検討内容に一部含めることとし、修正を行った。質問紙調査、研修会リクルートのための訪問看護ステーションならびに病院情報の準備や発送用物品等の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の所属が変更になり、協力体制を変更する必要があった。協力可能な機関での情報収集を中心に実施し、質問紙による調査方法並びに研修会の準備を中心に実施した。
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今後の研究の推進方策 |
準備したアンケート調査を実施、分析する。主として看護師を対象とする研修会を実施し、グループで検討された内容を分析する。また、研修会以外で、小児専門看護師ならびに医療的ケアを必要とする子どもの専門外来や在宅支援部門を担当している看護師の単独ならびにグループインタビューを実施し、その内容を分析する。これらを総合して、子どもの療養行動獲得支援プログラムの各施設での活用可能性について評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属が変更になり、研修会並びに調査内容とその実施体制の調整を行ったため、実質的な費用の使用が年度内ではできなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は平成27年度請求額と合わせてアンケート調査の実施ならびに研修会からのデータ収集ならびにグループ調査の実施に使用する。
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