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2013 年度 実施状況報告書

リウマチ性疾患をもつ中高年女性の睡眠の質と慢性疲労の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25463526
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京女子医科大学

研究代表者

宮内 清子  東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (40459649)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード生涯発達看護学 / 女性看護学 / 中高年女性 / 疲労
研究概要

本研究は、リウマチ性疾患のなかでもとくに中高年女性に多くみられるシェーグレン症候群に注目し、その睡眠の困難さや疲労の状態を調べることを目的とした。
シェーグレン症候群は、著者がこれまで明らかにしてきた「シェーグレン症候群患者の疾病受容過程における思い」や「シェーグレン症候群患者の健康関連QOL(生活の質)に関する調査」から、抑うつ状態にある人が多く、その要因に「疲れて仕事や家事が出来ない」「家族の病気の理解不足」「疲れやすくだるい」「よく眠れない」などが抽出された。そこで、シェーグレン症候群の疲労や睡眠困難さがどのような日常生活から生じているのかを明らかにすることを目的に本研究に取り組んでいる。
今年度は、リウマチ性疾患をもつ患者の健康関連QOLにかかわる国内外の文献レビューを行ない、研究の動向を調査した。その結果、シェーグレン症候群に関する研究は、基礎医学的な研究以外で概観すると「健康関連QOL」「抑うつ」「疲労」「不安」のキーワードが多く、特に「疲労」について調査した研究が多く抽出された。また今年度は次年度調査の基礎資料とするため、23年度に実施したQOLに関する調査について再分析を実施した。具体的には、QOLに関する調査の「療養生活における苦痛」の自由記載を、内容分析し、苦痛の現状を明らかにした。結果、口の痛みなど「乾燥症状による身体的辛さ」、就寝時の皮膚乾燥憎悪による中途覚醒など「乾燥症状からくる生活への影響」、禁飲食が指定されている場所には行けない「行動制限」「認知度の低さ」が抽出された。この結果、口の痛みや夜間の皮膚乾燥感による中途覚醒などが睡眠を中断させ熟眠感を阻害している事が推測された。また、子育て、仕事、家事など日常の役割の遂行のため睡眠や休養の取り方に制限されることや抑うつ状態で行動制限から身体機能の低下による易疲労も推測された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、関係機関に対し、研究概要を説明しフィールドの調整を行なっている。
やや遅れている理由として、調査票の作成にあたり、睡眠の質および疲労の評価の構成要素の選択に時間を要している。先行研究のレビューから、日本では認知度の低い疾患のためか、従来国内において生活の実態に注目した調査はされておらず、海外文献もあわせて、調査に使用する睡眠や疲労の測定の尺度を検討していることからやや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

今後の予定としては、リウマチ性疾患の睡眠および疲労に関する文献レビューを続行し、質問紙作成、倫理審査委員会の承認を経て、調査を開始する予定である。睡眠測定機械の購入について消費性および機械の値上げによって、当初の台数より、少なくなる。当初予定した対象者人数は、90名としており、2週間ずつの睡眠測定を実施していくために、対象者の理解度やフォロー計画も再考し、期間までに可能な人数について実施していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

今年度の研究の進捗状況がやや遅れているため、調査開始にあたっての会議を実施する機会を設けなかった。また、時間的な効率化を図るために、メール・郵送などのやりとりで研究概要の説明や協力の可否について連絡調整することが可能であったため、出張予算の減額となった。さらに、今年度購入予定の測定機械について、消費税の増税に当たり、購入機械の値上げや税金の変動で、予定した予算を上回ると想定されたため当該年度の使用額を減額し、次年度使用の予算とした。
次年度使用額を追加し、再度購入機械について予定台数購入できるか見積もりを取り直す予定である。予算の範囲で可能な購入台数とし、計画スケジュールを組み直す予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] シェーグレン症候群患者の健康関連QOLに関する調査2013

    • 著者名/発表者名
      宮内清子
    • 雑誌名

      更年期と加齢のヘルスケア

      巻: 12 ページ: 64-70

    • 査読あり
  • [学会発表] 中高年女性に好発するシェーグレン症候群の療養生活における苦痛

    • 著者名/発表者名
      宮内清子
    • 学会等名
      日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      大阪

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公開日: 2015-05-28  

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