研究課題/領域番号 |
25463526
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
宮内 清子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40459649)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 生涯発達看護学 / 女性看護学 / 更年期女性 / 睡眠 / 疲労 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、中高年女性に好発するリウマチ性疾患のシェーグレン症候群と関節リウマチに注目し、その睡眠の質や慢性疲労の実態を明らかにすることである。 これまで、女性の睡眠と疲労に関する文献検討を行い、健常人、シェーグレン症候群患者、関節リウマチ患者の質問紙調査および2週間にわたる睡眠活動測定を進めてきた。睡眠活動測定は、アクチグラムを使用し客観的データを得るとともに同時に、参加者は、熟眠感や疲労感について毎日セルフチェックシートに記載した。本調査は、平成27年1月より開始した。新年度に研究代表者の所属変更に伴い、倫理審査の計画および資料の修正が生じたがおおむね順調にリクルートが進んだ。調査に1人あたり2週間を要するために、6台の睡眠測定用アクチグラムを使用した。しかし、長期間の装着によりアクチグラムの故障などが相次いでデータが取れなかったりするアクシデントが生じたため、調査期間の延長をせざるを得ない状況となった。当初のリクルート目標は、90名であったが現段階ではシェーグレン患者30名、関節リウマチ患者10名、健常人20名程度合計60名のデータの取得が済んでいる。現在、それぞれの群での解析をし群間比較なども加えて実施している。結果の公表のため、関連学会への演題登録を行った。また、患者会の全国ブロック部会において研究の進捗状況の報告およびリクルート活動を実施した。また、国内の学会で今までの積み重ねた研究の総括を報告し、論文投稿を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
睡眠活動測定機器の破損や故障が続き内部データが破損したり、データが取れない事象が生じたため、参加者の調査期間が延長することがあった。また、参加者の開始が都合により遅れてしまうこともあり、1人当たりにかかる測定期間が予定より長引くこともあった。代表者の所属変更のため倫理審査の手続き、書類変更などにより一定期間の中断が生じた。以上のことによりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
当初のリクルート数は、90名であったがデータ獲得数は60名に達したため今後は、分析に取りかかる予定である。健常人について多変量解析を実施し睡眠の質について分析した結果を学会で発表する予定である。さらにそれぞれの疾患についても睡眠の質や慢性疲労の特性を探り、群間の比較可能性を検討し、多変量解析や群間比較を実施して、国内外の学会や論文で報告する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者所属異動のため、倫理審査の再申請の手続きや研究協力者への説明および書類の変更に時間を要した。そのため、データ入力、解析、学会発表、論文投稿までの目的を達成することが困難であった。
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次年度使用額の使用計画 |
学会発表および論文執筆を予定しており、分析の方向性や妥当性などの検討にあたり専門家の助言にかかる謝金、抄録作成費、英語論文執筆にあたり翻訳や校正にかかる費用として使用する予定である。国内の患者会や学術集会での報告にかかる参加費および旅費として使用予定である。
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