本研究の目的は、急性期病院における認知症高齢者対応型実践能力の向上を目指した教育プログラムを構築することである。急性期病棟に勤務する看護師12名のインタビューをもとに質的帰納的分析を行い、「急性期からの離脱」等の7つの概念を抽出した。これらの結果を踏まえて、急性期の状況に適合した看護師の教育プログラムとして①急性期の認知症対応アセスメント能力(「『認知』の仮診断」)、② 見守りのためのチームワーク(「見守りの相互協力」「踏み込んだ働きかけ」「認知症対応への切り替え」)③認知症看護のストレス・マネージメント能力(「ハプニングを楽しむことへの転換」)が示唆された。
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