介入群として、京大病院神経内科へ外来通院中の患者・家族において、料理ナビゲーションシステムを設置できる環境である方を選定中である。今回患者自身が料理ナビゲーションシステムに沿って料理を遂行する目的から、認知症の重症度は軽度認知症(MMSE24点~)、あるいは中度認知症の初期(MMSE21点~)の患者を選択する。対照群としては、同様に京大病院神経内科へ外来通院中の患者・家族を選定する。その際に、認知症の程度や年齢などはおおよそ一致させるように選択する。効率的に対象者をリクルートするため、申請者と同研究室の教授であり、京大病院神経内科外来担当医である木下彩栄医師に全面的に協力、支援を得る予定である。今回は3年間の研究計画であり、統計学的有意差を出すために、介入群、対照群ともに10例ほどの対象患者を集めることを目標にする。現在は外来の患者に対し、食事の支度について困難なこと、調理について、買い物についてのアンケートを実施しており、20名の患者から回答をいただいている。このアンケートについては今後さらに数を増やす予定であり、26年度はこの中から介入患者と対照患者を選定していく予定である。現在、物忘れ外来に通院中の患者1名から介入の承諾を得られており、26年度6月から料理ナビゲーションシステムの介入研究を開始する予定である。今後は木下教授以外の京大病院神経内科医師にも依頼し、対象者を増やしていく予定である。
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