研究課題/領域番号 |
25463552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
松井 妙子 香川大学, 医学部, 教授 (50290359)
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研究分担者 |
綾部 貴子 梅花女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90331727)
畑 吉節未 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (10530305)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Trans disciplinary team / チームアプローチ / 連携 / 訪問看護 / 訪問介護 / 居宅介護支援 |
研究概要 |
研究の目的は、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援事業所従事者のチームアプローチ実践状況を自己評価する指標を作成することである。3事業所(3職種)のチームアプローチモデルは、先行研究から「Trans disciplinary」 モデルであるととらえ、「Trans disciplinary team」の概念を明確にする作業を行った。研究実施計画ではTrans disciplinary team」の概念分析を行う予定であったが、「Trans disciplinary team」「Trans disciplinary team approach」「「Trans disciplinary model」「トランスディシプリナリーチーム」など、多様な類似用語が用いられているので、概念分析法を使用するのではなく、文献研究から「Trans disciplinary team」の概念を明らかにした。 「Trans disciplinary team」 の共通事項は、「対象のニーズ充足を目的」に、「対象の利益を最優先」にしながら、「役割を解放、融合し」「対象の目的に向かって」働くことであった。「Trans disciplinary team」を可能にするには、①役割の拡大(extension)、②役割の強化(enrichment)、③役割の発展(expansion)、④役割の解放(release)、⑤役割のサポートなどの活動を行い、「対象者のアウトカムの改善」を推進するチーム」と定義づけられた。 ①~⑤の枠組みに沿って、予備研究で作成した自己評価指標の見直し作業を行った。結果、役割の強化の項目が多く、役割の拡大、役割の解放、役割の発展の項目が少なかった。予備研究では、役割の強化に関する自己評価指標を作成していたことが示唆された。①~⑤の枠組みに沿って質問項目を再検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要に記載したように、当初、概念分析法を用いて、「Trans disciplinary team」の概念を明確にする予定であった。しかし、類似用語が多いので、研究実施計画を変更し文献研究によって概念を明確化した。予備研究で作成した自己評価指標を再検討するため、フォーカス・グループインタビューを行う予定であったが、行えていないので研究の目的の達成に向けてやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、平成25年度に作成した「Trans disciplinary team」の概念にそって、上記5つの枠組みに沿ってチームアプローチを自己評価する質問項目を作成する予定である。 具体的には、チームアプローチをテーマに訪問看護、訪問介護、居宅介護支援事業所従事者を対象にフォーカス・グループインタビューを行い、Trans disciplinary team」を行う上で必要なコンピテンシーを①~⑤の枠組みを参考に抽出する。抽出したコンピテンシーを予備研究で作成した自己評価指標に加えて、質問項目を再検討する。 研究計画の変更および課題はない。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、フォーカスグループインタビューを行わなかったので、その謝金と逐語録作成のための謝金が次年度使用額となった。また、科研採択結果のお知らせ前に国際学会への参加申し込み期限が締め切られていた為、国際学会に参加しなかった。 平成26年度にフォーカスグループインタビューを行う予定であり、その謝金に使用予定である。また、研究成果報告のために、最終年度に国際学会へ参加する予定である。
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