研究実績の概要 |
目的は,在宅パーキンソン療養者(PD)の服薬支援・リハビリテーションプログラムの作成と評価である。PDへ服薬管理の困難性について半構造化面接を行い内容分析にてプログラム内容を抽出。対象は10名,平均67.7歳,罹患期間6.3年,重症度YahrⅢであった。プログラムは,A【症状を管理する】,B【薬剤の知識を得る努力】,C【薬剤に伴う困難・心配・不快・拘束感】,D【コントロール感がある】,E【コントロール不充分感がある】,F【日常生活の困難・制限】,G 【家でこもりがちになる】,H【趣味への葛藤】の8つコアカテゴリー(コア)であった。今後介入を実施する。リハビリ支援は,2カ月間の理学療法介入から1年以上在宅療養を継続した後の結果を検討した。対象は9名、平均年齢73.3歳,平均罹患期間12.9年。評価項目は,自主練習実施頻度,自主練習実施時間,転倒自己効力感尺度(MFES;点)とした。症状はWebsterらの重症度スコア(webster;点)を用い,左右の肩屈曲角,体幹回旋角と体幹伸展角(度),ハンドヘルドダイナモメーターによる左右の股屈曲筋力と膝伸展筋力(N),機能的自立度評価(FIM;点),至適歩行時の歩行速度(m/min)と歩行率(steps/min),Timed up and go test(TUG;sec),FRT(cm)やFBS(点)を測定した。身体活動量は,microstone社製3次元加速度計を腹部に装着,3軸合成加速度と時間積分から得られる24時間分の総力積(kgm/h)を指標とし,一元配置分散分析を用いて介入前後で比較。その結果、MFES(F=3.90, p<0.05),webster(F=7.20, p<0.05),右肩屈曲角(F=4.51, p<0.05),体幹伸展角(F=13.82, p<0.01),股屈曲筋力(左F=5.40, p<0.05, 右F=4.02, p<0.05),膝伸展筋力(左F=8.91, p<0.01, 右F=5.31, p<0.05), FIM(F=5.33, p<0.05)に有意差を認めた。
|
次年度使用額の使用計画 |
介入調査2回分(交通費・宿泊)170,000、学会報告(1回分)(交通費・参加費)30,000、学会報告参加 (交通費・宿泊費)50,000、図書費 30,000、消耗品 50,000 その他 46815
|